牛の人工授精効率向上へ 岡山大学、生物研2014年3月17日
黄体のメカニズム解明
岡山大学大学院環境科学研究科と農業生物資源研究所(生物研)の共同研究グループは、妊娠時のホルモン分泌をつかさどる黄体が、細胞の肥大だけでなく、増殖によっても成長することを発見し、このほど発表した。このメカニズムを明らかにすることで、牛の人工受精効率の向上に役立つものと期待される。
牛の人工受精は、ホルモン製剤を投与して排卵の時期を制御しているが、黄体の成長期にはその効果が見られないため、成長期が過ぎるのを待つ必要がある。そのため人工授精の効率が低いことが問題になっている。
牛の黄体は排卵後に形成され、妊娠の成立維持に必要なホルモンを合成・分泌する一過性の内分泌器官。妊娠が不成立だった場合、黄体は消滅(退行)し、次の排卵に戻る。
効果的なタイミングで人工受精するためには、製剤などを使って、人為的に黄体を退行させ、排卵を誘起する必要があるが、黄体の成長期には、排卵後5日間は作用を示さず、そうした活発な黄体の成長期には退行を誘導する方法が確立されていない。
今回の成果は、黄体の成長期における黄体細胞の増殖と黄体形成過程のメカニズムを明らかにしたものであり、成長期にある黄体機能を人為的に制御することが可能になるものと期待される。
(関連記事)
・ホモプシス根腐病の防除 研究機関を決定(2014.02.25)
・畜産・酪農も基本方針見直し-農水省(2014.02.19)
・飼料用米の普及拡大めざす 3月、都内で集会(2014.02.18)
・26年度生乳生産1.4%増 中央酪農会議(2014.02.14)
・放牧牛の繁殖管理、大幅省力化 農研機構(2014.02.06)
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
アメリカ・バースト【小松泰信・地方の眼力】2025年4月30日
-
【人事異動】農水省(5月1日付)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
備蓄米 第3回は10万t放出 落札率99%2025年4月30日
-
「美杉清流米」の田植え体験で生産者と消費者をつなぐ JA全農みえ2025年4月30日
-
東北電力とトランジション・ローンの契約締結 農林中金2025年4月30日
-
大阪万博「ウガンダ」パビリオンでバイオスティミュラント資材「スキーポン」紹介 米カリフォルニアで大規模実証試験も開始 アクプランタ2025年4月30日
-
農地マップやほ場管理に最適な後付け農機専用高機能ガイダンスシステムを販売 FAG2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日