生乳取引のあり方検討会、7月中に立ち上げ-農水省2015年7月10日
林芳正農相は7月10日の定例会見で生乳の入札制度の導入など生乳取引のあり方についての検討会を7月中にも立ち上げることを明らかにした。
自民党の農林水産戦略調査会など合同部会は7月9日に「今後の生乳流通・取引体制等のあり方について」をとりまとめた。
酪農家の所得向上に向け▽乳価交渉力の強化のため指定団体の再編と生乳取引のあり方の検討、▽組織・業務の見直しによる中間コストの削減、▽物流コストの削減などが柱となっている。
林農相は党のとりまとめを受けて「中央団体、指定団体の関係者と連携して必要な措置を講じていく方針だ」と述べたうえで「具体的には生乳の入札制度等の取り引きのあり方について、7月中にも検討会を立ち上げて生産者団体、乳業者と検討を開始する」と近く検討会を設置することを明らかにした。
また、指定団体再編については「今年度内に再編計画の策定が行われるように関係団体との協議を早急に進めたいと思っている」と述べた。今後の対策について「酪農家の所得を向上させることによって生産基盤の強化をしていくことが大事だ。スピード感を持って取り組みたい」と意欲を示した。
自民党のとりまとめでは、指定団体の再編について「遅くとも平成32年度までに指定団体の再編を実現するものとする」としている。そのため「農林水産省は中央酪農会議に対して再編も含めた望ましい姿を明らかにしたうえで、平成27年度内に指定団体と協議のうえ、具体的な計画を策定するよう指導すべき」ことを求めている。
生乳取引のあり方の検討は「28年度の取引から適用できるよう......検討の場を設けるべき」とした。検討すべきとされた項目は以下のとおり。
(1)乳価改定が適切に行われるための交渉期限の設定や地域ごとの生産コスト等をふまえた乳価交渉のあり方、
(2)生産費調査を補完する直近の生産資材等の統計データの提供方法、(3)乳価交渉の結果やその経過並びに根拠等の生産者への周知方法等、(4)現在の需給動向を適切に反映し得る生乳の入札制度の導入に向けた具体的な対応。
(関連記事)
・27年度生乳計画生産目標数量719万4000t-中酪 (15.07.08)
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(173)食料・農業・農村基本計画(15)目標等の設定の考え方2025年12月20日 -
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(90)クロロニトリル【防除学習帖】第329回2025年12月20日 -
農薬の正しい使い方(63)除草剤の生理的選択性【今さら聞けない営農情報】第329回2025年12月20日 -
スーパーの米価 前週から10円上がり5kg4331円に 2週ぶりに価格上昇2025年12月19日 -
ナガエツルノゲイトウ防除、ドローンで鳥獣害対策 2025年農業技術10大ニュース(トピック1~5) 農水省2025年12月19日 -
ぶどう新品種「サニーハート」、海水から肥料原料を確保 2025年農業技術10大ニュース(トピック6~10) 農水省2025年12月19日 -
埼玉県幸手市とJA埼玉みずほ、JA全農が地域農業振興で協定締結2025年12月19日 -
国内最大級の園芸施設を設置 埼玉・幸手市で新規就農研修 全農2025年12月19日 -
【浜矩子が斬る! 日本経済】「経済関係に戦略性を持ち込むことなかれ」2025年12月19日 -
【農協時論】感性豊かに―知識プラス知恵 農的生活復権を 大日本報徳社社長 鷲山恭彦氏2025年12月19日 -
(466)なぜ多くのローカル・フードはローカリティ止まりなのか?【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年12月19日 -
福岡県産ブランドキウイフルーツ「博多甘熟娘」フェア 19日から開催 JA全農2025年12月19日 -
α世代の半数以上が農業を体験 農業は「社会の役に立つ」 JA共済連が調査結果公表2025年12月19日 -
「農・食の魅力を伝える」JAインスタコンテスト グランプリは、JAなごやとJA帯広大正2025年12月19日 -
農薬出荷数量は0.6%増、農薬出荷金額は5.5%増 2025年農薬年度出荷実績 クロップライフジャパン2025年12月19日 -
国内最多収品種「北陸193号」の収量性をさらに高めた次世代イネ系統を開発 国際農研2025年12月19日 -
酪農副産物の新たな可能性を探る「蒜山地域酪農拠点再構築コンソーシアム」設立2025年12月19日 -
有機農業セミナー第3弾「いま注目の菌根菌とその仲間たち」開催 農文協2025年12月19日 -
東京の多彩な食の魅力発信 東京都公式サイト「GO TOKYO Gourmet」公開2025年12月19日 -
岩手県滝沢市に「マルチハイブリッドシステム」世界で初めて導入 やまびこ2025年12月19日


































