1トンあたり約1100円値上げ-JA全農 4~6月期の配合飼料価格2018年3月26日
JA全農は3月23日、4~6月期の配合飼料供給価格を公表した。
1~3月期に対して、全国全畜種総平均でトンあたり約1100円値上げすることを決定した。
飼料情勢や外国為替などの情勢をふまえた。改定額は地域別・畜種別・銘柄別に異なる。
同日、全農は合わせて飼料情勢について公表した。
トウモロコシのシカゴ相場は昨年12月には1ブッシェル(注)3.5ドル前後で推移していたが、生育期にある南米産地で乾燥が続き作柄悪化懸念が高まったことや、2月8日発表の米国農務省需給見通しで輸出需要が増加して期末在庫が下方修正されたことなどから相場が堅調に推移し、現在は同3.8ドル前後となっている。
今後は南米産地の作柄と米国産新穀の作付面積や作付時の天候などに左右される相場展開が見込まれるという。
大豆粕のシカゴ相場は昨年12月には1トン350ドル前後だったが、米国産大豆の中国向け輸出需要が旺盛となっていることなどで相場は堅調に推移、2月に入ってからは乾燥による南米産大豆の作柄懸念が高まったことにより高騰し、現在は同410ドル前後となっている。
国内大豆粕相場はシカゴ相場の上昇で値上がりが見込まれるという。
海上運賃は米国ガルフ・日本間のパナマックス型で11月は1トン40ドル台前半だったが、中国向けの大豆・石炭などの輸送需要が好調で、現在は同45ドル台となっている。今後は、南米産大豆の輸送需要が本格化するため海上運賃は堅調に推移すると見込まれるという。
円相場は12月には1ドル112円を超える水準だったが、米財務長官によるドル安支持発言や、2月の世界的な株価急落をい受けて、円高が進み現在は同106円前後となっている。今後も米国経済の動向を材料とした相場展開が続くという。
今回の値上げにはこうした飼料原料情勢に加え、ビタミン類の価格急騰で飼料添加物が大幅に値上がりしていることも反映された。
(注)1ブッシェル:約25.4kg。但し、大豆・小麦の1ブッシェルは27.2kg
(関連記事)
・配合飼料価格1tあたり1500円値上げ-JA全農(17.12.25)
・事業総利益の伸び、再びマイナス-JA経営(17.11.20)
・(055)各社が活用する協同組合モデル(17.11.03)
・配合飼料供給価格 1tあたり400円値下げ-JA全農(17.09.25)
・たまごかけご飯に最適「とくたま」販売 JA全農たまご(17.07.07)
・国産濃厚飼料の増産を-飼料増産シンポ(17.04.14)
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(159)-食料・農業・農村基本計画(1)-2025年9月13日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(76)【防除学習帖】第315回2025年9月13日
-
農薬の正しい使い方(49)【今さら聞けない営農情報】第315回2025年9月13日
-
【人事異動】JA全中(10月1日付)2025年9月12日
-
【注意報】野菜類、花き類、豆類にハスモンヨトウ 県内全域で多発のおそれ 兵庫県2025年9月12日
-
【注意報】果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 佐賀県2025年9月12日
-
【石破退陣に思う】農政も思い切りやってほしかった 立憲民主党農林漁業再生本部顧問・篠原孝衆議院議員2025年9月12日
-
【石破首相退陣に思う】破られた新しい政治への期待 国民民主党 舟山康江参議院議員2025年9月12日
-
【石破退陣に思う】農政でも「らしさ」出しきれず 衆議院農水委員会委員・やはた愛衆議院議員(れいわ新選組)2025年9月12日
-
ドローン映像解析とロボットトラクタで実証実験 労働時間削減と効率化を確認 JA帯広かわにし2025年9月12日
-
スマート農業の実践と課題を共有 音更町で研修会に150名参加2025年9月12日
-
【地域を診る】個性を生かした地域づくり 長野県栄村・高橋彦芳元村長の実践から学ぶ 京都橘大学学長 岡田知弘氏2025年9月12日
-
(452)「決定疲れ」の中での選択【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年9月12日
-
秋の味覚「やまが和栗」出荷開始 JA鹿本2025年9月12日
-
「令和7年台風第15号」農業経営収入保険の支払い期限を延長 NOSAI全国連2025年9月12日
-
成長軌道の豆乳市場「豆乳の日」前に説明会を実施 日本豆乳協会2025年9月12日
-
スマート農園を社会実装「品川ソーシャルイノベーションアクセラレーター」に採択 OYASAI2025年9月12日
-
ご当地チューハイ「寶CRAFT」<大阪泉北レモン>新発売 宝酒造2025年9月12日
-
「卵フェスin池袋2025」食べ放題チケット最終販売開始 日本たまごかけごはん研究所2025年9月12日
-
「日本酒イベントカレンダー 2025年9月版」発表 日本酒造組合中央会2025年9月12日