牛の価値や経営状況をリアルタイムで評価し畜産業界への融資を活性化へ 「U-Cash for Finance」の開発を開始 デザミス2023年10月17日
デザミス株式会社および株式会社NTTデータおよびリコーリース株式会社は、2023年10月より、畜産業界に対する融資を活性化するサービス「U-Cash for Finance」の開発を開始した。サービス提供は2024年春を予定。
牛の畜産経営は、大規模化に伴う牛舎の増改築のための設備資金や、成牛に育つまでの20か月間の運転資金が必要とされるため、融資ニーズが高い業界。大規模化する畜産経営においては、必要資金が巨額となる傾向があるが、既存の融資可能枠では十分な資金を得られないという課題がある。
このことから、畜産農家の事業性評価融資(経営状況を多角的に評価して融資枠を見極める融資の方法)や、牛を担保として資金調達ができる ABL(動産担保融資)を推進しやすい環境を整備することが、畜産経営の事業継続および拡大の鍵になると考えられる。
しかし、金融機関としては事業性評価融資においては、畜産業界に精通している人材が少なく評価が難しいこと、ABLにおいては、担保価値が日々変動するため評価が難しく担保モニタリングの負荷が大きいといった課題があり、普及の妨げとなっていた。
そこで、デザミス、NTT データ、リコーリースはこれらの課題を解決するために、IoTデータを活用して牛の価値や経営状況をリアルタイムで評価し、金融機関へ提供する新たなサービス「U-Cash for Finance」の開発を行う。
「U-Cash for Finance」は、飼育成績を見える化することで融資を支援する。子牛や枝肉の市場取引価格、U-Cash Proから連携される牛の生産原価情報を基に、概算価値を1頭ごとに自動算出する。多角的な情報により、実態に即した担保価値の評価が可能となる。畜産農家を評価する上で重要な経営指標(牛の事故率、妊娠率等)を見える化し、事業性評価を支援する。
金融機関においては、必要な情報の付加や出力形式の変更ができるため、既存の事務フローを大きく変えることなく導入することが可能なだけでなく、デザミス、NTTデータが提供しているサービスから情報を自動連係するため手間なく正確な情報取得が可能となっている。また、デザミス、NTTデータがサービスを提供する中で資金ニーズを把握した場合には農家と金融機関のマッチングも行うとしている。
「U-Cash for Finance」は2024年春にサービス提供を開始する予定で、全国の金融機関への展開を目指す。
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