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2013.03.01 
【第7回JAグループ国産農畜産物商談会】 販売力強化 生産と消費をより近くに一覧へ

 産地や商品を示すさまざまな幟(のぼり)やポスターで飾られたブースに並ぶ全国のJAの産品。こだわりの商品をPRするハッピ姿のJA職員、味を確かめながら名刺を交換する食品卸や小売業のバイヤーたち―。2月19、20日、東京・千代田区の東京国際フォーラムで開かれたJA全農・農林中金・JA全中が主催する「JAグループ国産農畜産商談会」は、150のJAや関連団体、生産者などが出展。4523人の来場者で終日賑わい、来場者、商談件数ともに過去最高となった。

2013年2月19日(火)〜20日(水) 東京国際フォーラム 展示ホール
主催:JA全農/JAバンク/JA全中 後援 農林水産省

過去最高の4500人を超える人が来場

(写真)過去最高の4500人を超える人が来場

 

来場者、商談件数ともに過去最高

「TACの店」に生産者の思い

自慢の農畜産物167ブース


オープンセレモニー 商談会は「国産農畜産物の販売力強化」に向けた取り組みを強めているJAグル―プが毎年開く。今回7回目で、「全国の優れた国産農産物やJAと会える場」とし年々バイヤーの評価が高まり、すっかり定着した感がある。
JA全農・中野吉實会長 開会のあいさつで、JA全農の中野吉實経営管理委員会会長は「JAグループは国産農畜産物の販売強化に総力を挙げている。安全・安心な農畜産物はJAならではのもの。JAグループの取り組みを実需者に知ってもらうためのよい機会だ。商談会で交流を深め、相互に学び合う機会にしたい」と、商談会の意義を強調。
 また来賓で出席した農林水産大臣政務官の長島忠美氏は「農業者と実需者の情報発信はますます重要になる。農業は日本の大切な文化をはぐくんできた産業だ。それが成り立つように農業の6次産業化に力を入れる。商談会がその先駆けになってほしい」と激励した。


◆「もっとJAの情報を」とバイヤー

商談件数は8000件を超え過去最高に 加工業務向け野菜ではJA宮崎経済連が主要品目の出荷時期別の一覧表を示しながら、「一緒に産地を作ってみませんか」と呼び掛けた。JAのブースを中心に回っていた仲卸・食品加工会社のバイヤーは「病院やホテルなどに卸しているが、同じものでは飽きられるので、新しい食材を求めている。これからJAの情報が欲しい」と、担当者に盛んに質問していた。

(写真)
商談件数は8000件を超え過去最高に


◆西日本の特産品を関東市場に

JAいずものブース 展示会を利用し、西日本の商品を京浜市場に売り込もうとする産品の一つがイチジクの加工品。島根県のJAいずもは、古くからの品種「蓬莱柿」(ほうらいし)を使った「干しいちじく」を出展。テンサイ糖で煮込み、乾燥させたセミドライスイーツで、コーヒーやお茶受けに最適。「菓子メーカーなど、初日で30件くらい問い合わせがあった」(JAいずも)と手応えを感じていた。JA兵庫みらいも、近くのブースで羊羹やパウンドJA兵庫みらいの出品商品。規格外品を使った「いちじくようかん」は昨年6000本を売り上げたケーキなどをイチジクの加工品を出展した。

 

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上:JAいずものブース
下:JA兵庫みらいの出品商品。規格外品を使った「いちじくようかん」は昨年6000本を売り上げた


◆セミナーの新品種紹介に高い関心

 国産農畜産物商談会では、同じ会場で並行してセミナーが開かれた。このなかで特に注目を集めたのは農研機構(独立行政法人・農業・食品産業技術総合研究機構)の新品種だ。
セミナー会場 芋類で、用途が広く剥皮歩留りが高い加工に向くジャガイモ「はるか」、おいしくて青果にも、干し芋にも適するサツマイモの「べにはるか」、でん粉向きの「こなみずき」などが発表された。
 また整枝・誘引作業時間が半減のメロン「フェーリア」のほか、栽培しやすいナス「あのみのり」、根こぶ病と黄化病に強いハクサイ「あきめき」、コンパクトサイズのネギ「ふゆわらべ」「ゆめわらべ」、加工品保存時に黄変しないダイコン「中間母本農5号」、それに芳醇な桃の香りのイチゴ「桃薫」などが紹介された。
イチゴ「桃薫」などが紹介されたブース このほか、フェリシモ、国分、三越伊勢丹、高島屋の食品バイヤーなどが、それぞれの自社の販売戦略、青果ビジネス、ネット通信販売などについて発表した。

(写真)
上:セミナー会場
下:イチゴ「桃薫」などが紹介されたブース

 

◆コウノトリ米やミニトマト「アンジェレ」も

JA全農広報部のブースではJA共同企画の「三鳥物語」が好評だった 「食育活動の一環として「田んぼの生きもの調査」に取り組んでいる全農広報部ブースでは、「いきものもごはんも田んぼのめぐみ」をテーマに、田んぼの生きものと共生した農業に取り組む4JAが出展し、冬でも田に水を張る「ふゆみず田んぼ」の紹介や「生きものを育む農法」で栽培されたお米の展示、商談が行われた。
JAたじま「コウノトリ育むお米」 こうしたことに取組むJAのなかから、JAみどりの「まなむすめ」、JA佐渡「朱鷺と暮らす故郷」、JAグリーン近江「さかなのゆりかご水田米」、JAたじま「コウノトリ育むお米」などが展示され、農家、JA職員が商品説明やパンフレット配布、試食等を行いPRした。
 また、JAが共同企画したお米の詰め合わせギフト「三鳥物語」は人気を集め、「他にはないコンセプトがしっかりした商品」だと好評だった。
JA全農のブース。3年かけて試作したミニトマト「アンジェレ」などをPRした 全農営農販売企画部ブースは今回はじめて直販会社の共同ブースで出展するとともに、統一ブランドとして商品化を進めているミニトマト「アンジェレ」を出品。糖度が高く、長卵形でヘタがなく果肉が厚い。「おやつ感覚で食べることができ、酒のつまみにも適する」と提案。
 併せてアントシアニンの含有量が多い紫やピンク色のジャガイモの新品種などをPRした。

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上:JA全農広報部のブースではJA共同企画の「三鳥物語」が好評だった
中:JAたじまの「コウノトリ育むお米」
下:JA全農のブース。3年かけて試作したミニトマト「アンジェレ」などをPRした


◆大震災被災県も元気に出展

入り口にずらりと並んだ「TACの店」のメイン商品 出展者は全国のJA、JA全農、関連技術・サービス業などで、全国の150の出展者のこだわりの商品が167のブースに並んだ。会場に入るとすぐ、各出展者の商品をジャンルごとにまとめたコーナー。今年初めて設けたもので、バイヤーへのサービスに工夫が見られた。
 会場で目立ったのはJAの「TAC(タック)の店」だ(出展JAは下表参照)。そろいのハッピで12県15JAのTACが、それぞれのJA、県と同じコーナーで店を出し、担当するJAや、経営支援している農業者のつくった商品を紹介した。
「天のつぶ」の試食に多くの人が足を止めた 東日本大震災の被災地も全県出展。“風評”被害の克服・農業復興に取り組んでいる福島県のブースには米や食肉が並ぶ。その一つ「天のつぶ」は県が15年かけて開発したオリジナル品種。大粒で冷めてもおいしく、寿司飯やチャーハン、炊き込みご飯などに適する。
 デビューの年の原発被害で出鼻をくじかれたが、「震災復興のホープとしてPRに力を入れたい」(JA全農福島)と巻き返しを図る。

「TACの店」出展JAとメイン商品

(写真)
上:入り口にずらりと並んだ「TACの店」のメイン商品
下:「天のつぶ」の試食に多くの人が足を止めた


◆「コンセプトが明確」と好評

「JAグループ6次化相談コーナー」も設置された 今回の商談会は来場者は目標の4500人を超え4523人、名刺交換を含む商談件数も8000を超え、いずれもこれまでの最高だった。商品の種類や「TACの店」や全農直販会社のコーナーなど、品ぞろえや運営に工夫がみられる。来場者のアンケートでも、「展示品が農畜産物および関連加工品に特化しており、コンセプトが明確だった」「試食サンプルが豊富で、JAグループならではの食材に巡りあえた」「単なる展示会でなく、商談を重視した内容だった」などと好評だった。

(写真)
「JAグループ6次化相談コーナー」も設置された

 
◆    ◆


市場、顧客ニーズ取込むマーケットイン活動を強化

JA全農営農販売企画部・中澤靖彦部長

JA全農営農販売企画部・中澤靖彦部長 今回で7回目の開催になりますが、これまで開催した中で最も活気がありました。来場者数は、4523名(目標4500名)、商談件数も8000件を超えました。成約件数や商談継続の見込みも含めて、良い感触を得ています。
 毎年来場いただいている方々からも、全国のJAが力を入れている商品を一度に見られる機会として期待されており、事務局や出展者への問い合わせも多く頂戴しました。また、シンガポールや台湾、香港などの実需者からも来場をいただき、特に、野菜や果物の加工品に興味を持たれました。
 出展者側にも、前回に比べて演出の工夫がみられ、商品説明や商談アプローチも改善されるなど、この商談会が定着してきたことを実感しています。
 今回は、「TAC(タック)の店」についても、従来は一か所に集めていたブースを所属する県やJAにつけて出店し、支援したJAや地域の農業担い手が6次産業化でつくった商品の特長やストーリー性、新鮮さをPRしました。バイヤーのご意見を伺うと、TACが説明する生産現場の情報や商品の持つストーリーが、売場でのキャッチコピーに有効である場合もあり、商品流通・販売において、こうした産地情報の提供も積極的に心がけていく必要があると感じています。
 これからの課題は商流・物流のルートをきちんとつくっていくことです。量販のお客様への提案はもとより、飲食店等、小ロット対応が必要なお客様への提案についても、全農のネット事業「JAタウン」の業務サイトをご紹介するなど、流通ルートを更に検討していきたいと思います。
にぎわいをみせる全農グループ直販会社ブース また、今回初めて、全国農協食品(株)、全農チキンフーズ(株)、JA全農たまご(株)、JA全農ミートフーズ(株)など全農グループ直販会社の共同ブースを設けました。営農・技術センター開発の新品種等の展示と併せて、研究開発から生産、加工、販売までの全農グループの総合力を理解いただくため、次年度もブースの充実をはかっていきたいと考えています。
まず試食で味を確かめて こうしたイベントを企画し、生産現場と消費サイドとのマッチングを確実なものにしていくことが重要で、そのためには、全農が総合窓口としてアフターフォロー体制を築いていく必要があると考えます。
 全農は、現3か年に引き続き、平成25年度からの「新3か年計画」に「国産農畜産物の販売力強化」を掲げています。
 需要が伸びている業務・加工用食材についても、こうした商談会等を通じて、市場や顧客ニーズを取り込むマーケットインの活動を強め、加工・販売までの機能を拡充する取り組みを強めていきたいと考えています。


(写真)
上:にぎわいをみせる全農グループ直販会社ブース
下:まず試食で味を確かめて

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