熱い思い伝える JA全国機関新入職員研修 4年ぶり実開催2023年4月4日
JAグループは4月3日、東京都内で令和5年度JA全国機関新規採用職員の合同研修会を開いた。JAの使命、役割などを学んだ。合同研修会ではJA全中の中家徹・代表理事会長、JA全国農協青年組織協議会(JA全青協)・佐藤崇史会長などが、JA職員としての心構え、期待することについて熱い思いを伝えた。JA全農の約280人をはじめ、JA全国機関の新規採用者12団体約530人が参加。実開催は2019年以来4年ぶりとなる。
JA全中・中家徹会長
合同研修会では、JA全中の中家徹会長が「JA全国機関職員としての心構え」で訓辞を述べ、特に協同組合の主役は組合員であり、行動指針として、常に「JA綱領」の重要性を強調した(訓辞の詳細は別項)。
全青協の佐藤崇史会長は、若手農業者としてJA全国連職員に望むことについて話した。同会長は岩手県の奥州市で水稲20ha、ブロイラー7200羽、作業受託のダイズ80haを経営する41歳の専業農家。宮大工を目指し県内の建設会社で働いていたが、誘われてJA青年部に加入し、活動しているうちに農業に興味を持ち、妻の実家を継いで就農した。
佐藤会長は農業について、稼げる職業、外見が自由、時間をつくれる、人と出会える、感謝される、無くならない、夢を抱けるーの7つを実現できる職業として挙げる。特に「感謝される」ことでは、なにかにつけ農村では「ありがとう」といわれることが多い。佐藤さんは「農業は農地・山林を守る社会的な役割があり、それへの感謝の気持ちが根底にあるからではないか」と考えるようになったという。
一方で現実は農業の担い手不足、一部の農業者への過度な農地の集積、肥料・飼料など生産資材価格の高騰、農村人口の減少などの課題がある。JAに関してはJA内の事業間提携、つまり事業の横のつながり強化の必要性を指摘した。
その上で、これからのJA・全国連に対して、「農業Sense(センス)=情報量と分析力」を求める。幅広い情報収集・提供に力を注ぎ、JAのリーダーとしての意識をもって頑張ってほしい」と結んだ。
「JA綱領」を黙読する新規採用職員
このほか、日本協同組合連携機構(JCA)協同組合連携推進1部の横溝大介部長が国連のSDGsと協同組合の未来について話した。このなかでJA綱領とSDGsの関係について述べ、SDGs以前からJAが実践してきたことが多くあり、国連からも評価されていること、JA綱領や各協同組合グループの理念など、制定当時から先進的であることなどを説明し、日本のJAを評価した。
なお研修会ではJA全中の木村政男教育部長が協同組合の原則に関するICA(国際協同組合同盟)の声明、ユネスコによる「協同組合の思想と実践」の無形文化財遺産登録、そしてJA綱領などを紹介。特にICAの7つの原則を強調し、出席者の理解を促した。
重要な記事
最新の記事
-
米の作況指数の公表廃止 実態にあった収量把握へ 小泉農相表明2025年6月16日
-
【農協時論】米騒動の始末 "瑞穂の国"守る情報発信不可欠 今尾和實・協同組合懇話会委員(前代表)2025年6月16日
-
全農 備蓄米 出荷済み16万5000t 進度率56%2025年6月16日
-
「農村破壊の政治、転換を」 新潟で「百姓一揆」デモ 雨ついて農家ら220人2025年6月16日
-
つながる!消費者と生産者 7月21日、浜松で「令和の百姓一揆」 トラクターで行進2025年6月16日
-
【人事異動】農水省(6月16日付)2025年6月16日
-
3-R循環野菜、広島県産野菜のマルシェでプレゼント 第3回ひろしまの旬を楽しむ野菜市~ベジミル測定~ JA全農ひろしま2025年6月16日
-
秋田県産青果物をPRする令和7年度「あきたフレッシュ大使」3人が決定 JA全農あきた2025年6月16日
-
JA全農ひろしまと広島大学の共同研究 田植え直後のメタンガス排出量調査を実施2025年6月16日
-
生協ひろしま×JA全農ひろしま 協働の米づくり活動、三原市高坂町で田植え2025年6月16日
-
JA職員のフードドライブ活動で(一社)フードバンクあきたに寄贈 JA全農あきた2025年6月16日
-
【地域を診る】「平成の大合併」の傷跡深く 過疎化進み自治体弱体化 京都橘大学学長 岡田知弘氏2025年6月16日
-
いちじく「博多とよみつひめ」特別価格で予約受付中 JAタウン2025年6月16日
-
日本生協連とコープ共済連がともに初の女性トップ、新井新会長と笹川新理事長を選任2025年6月16日
-
【役員人事】日本コープ共済生活協同組合連合会 新理事長に笹川博子氏(6月13日付)2025年6月16日
-
【役員人事】2027年国際園芸博覧会協会 新会長に筒井義信氏(6月18日付)2025年6月16日
-
農業分野で世界初のJCMクレジット発行へ前進 ヤンマー2025年6月16日
-
(一社)日本植物防疫協会 第14回総会開く2025年6月16日
-
農業にインパクト投資を アンドパブリックと実証実験で提携 AGRIST2025年6月16日
-
鳥取・道の駅ほうじょう「2025大大大スイカフェスティバル」22日まで開催中2025年6月16日