JAの活動:今さら聞けない営農情報
農薬の正しい使い方(49)【今さら聞けない営農情報】第315回2025年9月13日
「いまさら」では農薬を正しく、安全に、しかも高い効果を得るため、農薬の正しい使い方の基礎知識をご紹介しています。農薬の防除効果は、有効成分をいずれかの方法で作物に付着または吸着させることができてはじめて発揮されますので、高い効果を発揮させるには、有効成分をいかに効率よく作物に付着させるかが鍵となります。前回までに、各種剤型の特徴と散布方法について、特に農薬の製剤に焦点をおいて農薬の正しい使い方のヒントをご紹介してきました。しかし、農薬をより効率よく正しく使用するためには、製剤の選択の他に散布対象となる作物やその生育ステージ、あるいは病害虫雑草の生態に合わせた使い方も重要になります。前回、農薬を選ぶにあたっては、まずは作物と防除したい病害虫雑草を定め、それに応じた農薬を防除暦や指導指針、検索サイトを参考に農薬の候補を選んでいく(絞り込んでいく)ことを紹介しました。
次は、散布方法の選択です。
防除対象となる作物と病害虫雑草に効果(登録)がある農薬の候補が分かったら、その候補農薬の使用方法を確認していきます。農薬にはいくつもの製剤があり、粒剤であれば株元に散布したり、土壌表面に均一に散布したりといくつかの方法がありますが、基本的に製剤をそのまま散布に使用します。水和剤やフロアブルであれば、決められた濃度になるように清水で薄めてノズルのついた散布機器を使って散布します。いずれにしても、製剤ごとに決められた使用方法によって散布に使用する器具が異なります。
例えば、製剤をそのまま散布する粒剤の場合、株元散布であれば、基本的に手袋・マスクを装着した上で、製剤の袋の中から1株あたりの必要量を軽量スプーンなどで量りとり、株元に均一になるように散布しますし、10aあたりに3kgを均一に散布するのであれば、製剤の袋に直接手を入れて粒剤を取り出してほ場に均一に手散布したり、手回し散粒器や背負式動力散粒機に必要量を投入してほ場に均一に散布します。水和剤の場合は、単位面積(10a)あたりの散布水量(=希釈水量)から実際の散布するほ場の面積に合わせて散布水量を決定し、その後にその散布水量で決められた濃度になるように水和剤の必要量を計算して散布器具に入れて噴霧します。
基本的に手だけで散布できるのは粒剤(自己拡散粒剤を含む)やジャンボ剤だけで、それ以外の方法は何らかの散布装置が必要になりますので、候補の中から自分が実行できる散布方法にあった製剤を選ぶようにします。(つづく)
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