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【クローズアップ:バイデン政権100日】米中「新冷戦」は和戦両様 農業問題は食料サミットと絡む 農政ジャーナリスト・伊本克宜2021年4月28日

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バイデン米政権は4月末、発足100日を迎えた。鮮明なのは対中強硬路線だ。トランプ前政権とは異なり、同盟国との協調を重視する。キーワードは環境、中国、ワクチン、国内重視。農業問題は気候変動対応と食料システムサミットとも絡む。

アメリカ国旗

中国「唯一の競争相手」

〈協調〉と〈分断〉で象徴的な新旧大統領の方針は大きく違う。一方でトランプとの共通点は中国強硬路線だ。これは一過性ではなく、米国の国際基本戦略が切り替わったことを意味する。

以下、バイデン政権とトランプ政権の外交戦略を比べてみよう。

・中国政策
バイデン 強硬→技術覇権争いを重視
トランプ 強硬→貿易赤字削減を重視

・民主主義・人権
バイデン 関心高い→民主主義vs専制主義
トランプ 関心低い→独裁者とも政治取引

・同盟
バイデン 重視→国際協調主義
トランプ 軽視→単独行動、2国間トップ交渉

・国際対応
バイデン 重視→気候変動、WHO、WTO復帰
トランプ 軽視→自国第一で国際機関からの離脱も

政権発足100日は「ハネムーン期間」と呼ばれ、この間はメディアも野党も批判を控える慣行が続いた。だが、トランプ前大統領は就任初日からマスコミと激しく対立、「ハネムーン」を消した。それがまた、老練で温厚なバイデンで戻ってきた。

この特別な100日が過ぎ、5月からは国内外の難題が一気に押し寄せる。バイデン政権の真価が問われるのはこれからだ。

〈オバマ3・0〉とF・ルーズベルト

政権の中枢はオバマ民主党政権時代のスタッフが目立つ。重要なのは外交3人衆のブリンケン国務長官、サリバン大統領補佐官、キャンベル・インド太平洋調整官ら。それに目玉政策の気候変動特使としてケリー元国務長官を据えた。いずれもオバマ政権時代の高官で、バイデン政権をオバマ政権の3期目を意味する〈オバマ3・0〉との見方もある。

だが、長く政界の経験を積んだバイデンは反省を生かす。その典型が中国融和策に〈ノー〉を突きつけた。さらに巨額の予算を積んだ、気候変動対応と環境重視の公共投資、市場活性化策の実施だ。先にあるのは、90年前の戦時下大統領・民主党のフランクリン・ルーズベルト(任期1933~45年)の姿と、大型投資などを柱とした新経済政策・ニューディール政策。いわば、脱炭素を旗印に環境重視のグリーン・ニューディール政策を実行する考え。象徴が4月22日の中ロ首脳も巻き込んだバイデン主導の気候変動サミットだった。その意味では米中「新冷戦」の一方で、地球的な課題では手を握る〈和戦両様〉の戦略でもある。

そして、国内で死者60万人超と南北戦争をもしのぐコロナ禍への反転攻勢だ。コロナ抑え込みの切り札、ワクチン接種2億回の目標も前倒しで達した。

初のトップ会談・日米の意味

バイデンが初めて対面で会う首脳は菅首相だった。米政権がアジアの同盟国・日本を重視した表われでもある。だが陰の主役は中国・習近平だ。そこで日米共同声明でも、あえて「台湾海峡」の字句を明示した。つまりは中国警戒の裏返しとしての日本重視、初の対面会談に菅を招いた理由でもある。菅にとっても、内閣支持率が低迷する中で政権浮上の絶好の機会ととらえた。

先のトランプとの違いと同一傾向を注意深く吟味する必要がある。バイデンもトランプも「米国第一主義」に変わりはない。だが理念と手法が明らかに違う。

米新政権は力点を中東や欧州からアジアに据え直した。在外米軍の中東からアジアへのシフトからも分かる。インド太平洋という概念に最も重きを置く。同地域の協力の枠組みの裏付けてしての「QUAD」(クアッド)の構成4カ国、日本、米国、豪州、インドの関係強化だ。安全保障の脅威となった中国封じ込めとも重なる。

「貿易自由化は急がず」

バイデン経済政策の中で、通商問題は順位が低い。貿易自由化は急がず、国内の労働者や製造業保護を強調する。労働組合の足場がある民主党の伝統的な政策姿勢でもある。

ただ、歴史的に見ると日米関係は米政権が民主党時に通商圧力が強まる。注意が必要だ。

今回の日米首脳会談は、日米貿易協定、TPP、米国産牛肉の緊急輸入制限措置(セーフガード=SG)に関する議論はなかった。牛肉問題は米国にとっても大きな関心事の一つだ。日米首脳会談直前にSG発動期限が切れたことも幸いした。だが、発動の基準数量を巡って再協議も始まる。日米貿易協定も再び議論となるだろう。米側の通商代表部(USTR)通商スタッフが整う夏以降からさまざまな動きが始まるかも知れない。

今秋の食料システムサミット

農業関連の国際会議は、9月の国連総会と並行開催のFSS(食料システムサミット)に注視したい。プレイベントは7月19日からローマで行う。国連食糧農業機関(FAO)などが前面に出るが、気候変動、国連の持続可能な開発目業(SDGs)実現への農業・食料生産の在り方が議題となる。米国は、自由貿易と絡め持続可能な農業をどう見るのか。日本にとっては、昨春決めた基本計画の実施と自給率向上、食料主権の必要性などが問われる。

大きな山は来年の米中間選挙

バイデン政権が今後どうなるかは来年の2022年11月の米国議会中間選挙の行方次第だ。現在、僅差ながら上下両院とも与党・民主党が多数派だが、選挙結果で与野党逆転など「ねじれ現象」が生じれば、議会審議は一挙に停滞する。

チャイナ・アセアンの衝撃

「米中デッカプリング」(切り離し)ともされる時代で、最後に押さえておく現実に、アジアで広がる〈チャイナ・アセアン〉つまりは大中華圏がある。近著『チャイナ・アセアンの衝撃』(邉見伸弘、日経BP社)に詳しい。

中国とタイやベトナムなど東南アジア10カ国のアセアンとの結びつきは、華僑ネットワークを通じ強固で広がる。米中紛争やコロナ禍でさらに拡大している実態だ。〈チャイナ・アセアン〉は、国レベルと同時に人口1000万人以上のギガ都市群との交易の視点でも捉えるべきだ。ギガ都市群は日本では東京圏と近畿圏の二つだが、中国では既に15も存在し、さらに増える。「新冷戦」の中でも〈チャイナ・アセアン〉との交易は、日本経済にとっても死活問題に結び付く。

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