第1回「食と農をつなぐアワード」受賞者決定 農水省2025年11月4日
農林水産省は、「ニッポンフードシフト」事業の一環として、優良な取組を行う企業・団体等を表彰する「食と農をつなぐアワード」の第1回「食と農をつなぐアワード」の受賞者を決定した。
令和6年に改正された食料・農業・農村基本法と今年4月に閣議決定された新たな食料・農業・農村基本計画では、生産者・食品事業者から消費者までの食料システムの関係者・関係団体間の相互理解と連携・協働を促すことが掲げられた。
これを受け、農林水産省が展開する日本の「食」と「農」について考えるための国民運動「食から日本を考える。ニッポンフードシフト」は、これらの実現に向け優良な取組を行う企業・団体・個人を表彰する「食と農をつなぐアワード」を創設。多くの企業・団体等の応募の中から、有識者による審査委員会の選考により、農林水産大臣賞など優秀な取組を行った各賞を決めた。
◎「食と農をつなぐアワード」受賞者
<食料の安定供給部門>
■農林水産大臣賞
農地所有適格法人株式会社ちーの
耕作放棄地を再生。AIやドローン等を活用した適所施肥により農業と環境保全の両立を図り、水稲の生産を大幅に拡大。
■大臣官房長賞
一般社団法人Tannbo・株式会社岩手銀行
合意形成プロセスを簡素化・可視化するアプリを開発し、地域の産学官金の様々な関係者が一体となった農地集約事業を実現。
■輸出・国際局長賞
有限会社エール
地元産のオクラを活用した機能性食品を開発し、海外を含む新市場へ展開。
<食品アクセスの確保部門>
■農林水産大臣賞
認定NPO法人セカンドハーベスト・ジャパン
長年、生活困窮者や被災地への食支援を実施。そのノウハウを活かし持続可能なフードバンク運営の指針を策定し、活動の横展開に貢献。
■大臣官房長賞
株式会社とくし丸
地元スーパーと連携し移動販売を行うとともに、高齢者の見守りや地域の交流も担うことにより地域活性化に貢献。
■消費・安全局長賞
成田賢一氏
個人で移動スーパーとフードバンク両者を運営し、食品アクセス確保を実現。
<持続的食料システムの確立部門>
■農林水産大臣賞
株式会社グローバルフィッシュ
水産物が大量漁獲された時に一定価格以上で買い支え、先端技術による高鮮度加工により鮮度保持期間を長期化し、需要に合わせた安定供給を実現。
■大臣官房長賞
・株式会社平出章商店
地域の未利用農産物(野菜・果物)の調達から製菓材料への加工まで行うことにより、生産者と菓子製造業者をつなぎ、食料システムの連携強化を実現。
・株式会社舞台ファーム
AIと自動化技術で環境変動に強い植物工場を運営し、地域の脱炭素、欠品や廃棄の抑制・コスト低減を実現。
<スマート農業技術等の開発・普及部門>
■農林水産大臣賞
・AGRIST株式会社
ピーマン収穫ロボットの実証を通じて、ディープテックと農業現場の知見を融合した持続可能な農業モデルを全国展開。
■大臣官房技術総括審議官賞
・株式会社セラク
感覚頼りの農業からデータを駆使した農業への転換の実現を図るため、圃場の環境を見える化する『みどりクラウド』を開発し、農業者の経営規模拡大に貢献。
・株式会社タベテク
薬剤や冷蔵に頼らず青果物の鮮度を保つプラズマ技術で、フードロス削減と輸出競争力強化を実現。
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