アフリカ豚熱で防疫演習-農水省2020年9月9日
農林水産省は9月8日、アフリカ豚熱(ASF)の発生を想定した防疫演習を行った。国が主体の防疫演習は初めて。
農水省内で実施された演習
7月に改正した「アフリカ豚熱に関する特定家畜伝染病防疫指針」に基づく初動対応を確認することが目的。緊急通報を受けてから予防的殺処分を含む防疫措置開始までの実務者間の連絡・連携について消費・安全局を中心に演習を実施した。確定診断を行う農研機構や熊本県などが参加した。
演習は熊本県で発生したことを受けて同県からの緊急通報を受けて訓練を開始。実際にある農場のデータに基づき、死亡頭数、周辺の農場数、豚舎の位置関係などを現地から情報収集し、防疫措置計画の決定、防疫資材の提供、作業員の派遣などついて調整を行い、結果を検討した。
演習の結果、現地からの情報収集を迅速に行うことや、関係者に対し分かりやすい資料を作成することの重要性が確認された。また、都道府県の要請に応じて獣医師や技術者を派遣するとともに、備蓄資材を提供できる体制が整っていることが確認された。
一方、予防的殺処分は今回は半径500mを指定したが、3kmまで拡大することができるとされており、ASFの侵入時期、野生動物の浸潤状況、周辺農場の状況に応じて迅速で的確な判断ができるように準備を行う必要があることが確認された。農水省は47都道府県に対して防疫演習を行うよう要請しており、その結果もふまえて都道府県と連携し防疫体制の充実を図るとしている。
ASFは中国、韓国、インドなどアジア13か国で発生しており「感染はくすぶっている状態」(消費・安全局)だとして、水際対策に力を入れる。
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