農協組合員減少続く 准組は増加 21事業年度農協調査結果 農水省2022年4月13日
農林水産省は4月12日、2021(令和2)事業年度の農協の一斉調査結果を公表した。
総合農協数は587。組合員数は1041万8000人で前事業年度に比べ4万8000人(0.5%)減少した。
このうち正組合員は409.9万人で1.9%減、准組合員は632万人で0.5%増となった。農協の組合員は2013(平成25)年度に1000万人を超え2017年度(平成29)年度は1051万1000人まで増えたが、その後、減少が続いている。
役職員数は1万5565人で前事業年度に比べ676人(4.2%)減少した。一方、女性役員は1407人となり、同49人(3.6%)増加した。職員数は18万6072人で同4713人(2.5%)減少した。
事業別の概況のうち購買品供給・取扱高は2兆2648億円で同1361億円(5.7%)減少した。
このうち生産資材は1兆7369億円で同663億円(3.7%)減少した。農薬(0.8%)と農業機械(2.1%)はわずかにプラスとなったが、燃料は16.7%減、自動車11.4%などで全体は前年度比マイナスとなった。
生活物資は5279億円で同698億円(11.7%)減少した。
野菜、生乳、肉豚は販売高増-販売事業
販売品販売・取扱高は4兆4689億円で同562億円(1.2%)減少した。農産物は3兆1598億円で同122億円(0.4%)減、畜産物は1兆3091億円で同440億円(3.3%)減少した。
品目別にみると「米」8217億円(△3.8%)、「野菜」1兆2952億円(2.8%)、「果実」4169億円(△0.1%)、「生乳」5088億円(2.3%)、「肉用牛」5365億円(△7.1%)、「肉豚」1059億円(5.8%)となった。
信用事業の貯金(平均残高・月末)は106兆2558億円で前事業年度に比べ1兆8265億円増加した。1.7%の伸び。貸出金は22兆953億円で同2616億円増加した。1.2%の伸び。貯貸率は20.8%となった。
預金(JAから信連、農林中金へ)は80兆3162億円で同7506億円(0.9%)増加した。貯預率は75.6%となった。有価証券は4兆4377億円で同5129億円(13.1%)増加した。
共済事業の長期共済新契約高(保障共済金額の合計金額)は19兆3913億円で同2兆4686億円(11.3%)減少した。
保有契約高(同)は238兆7559億円で同6兆6516億円(2.7%)減少した。
短期共済の掛金は4663億円で同86億円(1.9%)減少した。
事業総利益は1兆7101億円で同340億円(1.9%)減。信用事業は7064億円(同3.7%減)、共済事業は4265億円(同3.7%減)、販売事業は1499億円(同1.4%増)となった。
事業管理費は1兆5374億円で同456億円(2.9%)減。人件費は1兆877億円で同370億円(3.3%)減少した。
経常利益は3.4%増
経常利益は2572億円で同84億円(3.4%)増加した。当期剰余金は1600億円で同98億円(6.5%)増えた。
当期剰余金発生農協は541で全体の92.2%。当期損失金発生農協は46で7.8%だった。
公表された調査結果(総合農協統計表)によると587農協のうち、農業経営を行っているのは67。面積は598haで平均8.9haを経営。受託農業経営を行っているのは水稲で12農協。実施面積は694haで合計1532農家が参加している。
農産物直売施設を運営しているのは432農協で施設数は1405。前年にくらべ42か所減った。レストランを運営しているのは56農協で67か所ある。
重要な記事
最新の記事
-
【特殊報】チュウゴクアミガサハゴロモ 果樹園地で初めて確認 富山県2025年5月15日
-
【注意報】ムギ類赤かび病 多発リスクに注意 三重県2025年5月15日
-
"安心のお守り"拡充へ JA共済連 青江伯夫会長に聞く【令和6年度JA共済優績組合表彰】2025年5月15日
-
【地域を診る】観光・イベントで地域経済は潤うのか 地元外企業が利益吸収も 京都橘大学学長 岡田知弘氏2025年5月15日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】前回のトランプ政権との日米貿易交渉の失敗に学べるか(1)2025年5月15日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】前回のトランプ政権との日米貿易交渉の失敗に学べるか(2)2025年5月15日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】前回のトランプ政権との日米貿易交渉の失敗に学べるか(3)2025年5月15日
-
麦に赤かび病、きゅうりのアザミウマ類など多発に注意 令和7年度病害虫発生予報第2号 農水省2025年5月15日
-
パッケージサラダ7商品 を価格改定 6月1日店着分から サラダクラブ2025年5月15日
-
なぜ「ジャガイモ―ムギ―ビート」?【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第340回2025年5月15日
-
「イミダクロプリド」は農水省再評価前から自主的に制限 環境に調和した持続可能な農業へ バイエルクロップサイエンス(1)2025年5月15日
-
「イミダクロプリド」は農水省再評価前から自主的に制限 環境に調和した持続可能な農業へ バイエルクロップサイエンス(2)2025年5月15日
-
「JAグループ宮城 営農支援フェア2025」がラジオCMで告知 JA全農みやぎ2025年5月15日
-
いちごの収穫・パック詰め体験イベント開催 新規就農者研修も募集へ JA全農みやぎ2025年5月15日
-
就農希望者が日本の農業を"見つける" 2025年度の「新・農業人フェア」 農協観光と「マイナビ農業」2025年5月15日
-
JA三井リースが新中計「Sustainable Evolution2028」策定 課題解決で持続的成長目指す2025年5月15日
-
「NARO生育・収量予測ツール」にトマト糖度制御機能を追加 農研機構2025年5月15日
-
冷凍・国産オーガニックほうれん草 PB「自然派Style」から登場 コープ自然派2025年5月15日
-
独自品種でプレミアムイチゴ「SAKURA DROPS」立ち上げ 東南アジアの高級スーパーで販売 CULTA2025年5月15日
-
茨城の深作農園「日本さつまいもサミット」殿堂入り農家第1号に認定2025年5月15日