鶏卵日本一の養鶏のまち守りたい ふるさと納税で支援を 鳥インフルの発生相次ぐ鹿児島県出水市2023年1月11日
鶏卵の産出額が全国一で、今シーズン、鳥インフルエンザの発生が相次いでいる鹿児島県出水市は、防疫対策にかかる費用が例年の4倍にも上っているとして、養鶏のまちを守るための防疫費用に充てようと、ふるさと納税を活用して幅広く支援を呼びかけている。
今シーズン、鳥インフルエンザが全国的に猛威をふるい、発生件数や殺処分数が過去最多となっている。鶏卵の産出額が全国一で年間100億円近い出水市でも、昨年11月以降、これまでに9件の発生が確認され、約120万羽の鶏が処分されている。鳥インフルエンザが確認された農場周辺では、一定期間、鶏や卵の移動が禁止・制限されるため、鶏卵処理施設や加工施設の経営に大きな影響が出ているという。
さらに、出水市では被害の拡大防止に向けて石灰などを配布して防疫措置を進めているが、防疫対策の費用が例年の4倍の4000万円に上る見通しといい、同市は、養鶏のまちを守ろうと、農家への防疫資材の配布など防疫対策費に充てようと、ふるさと納税を活用して広く寄付を呼び掛けることにした。
現在、ふるさと納税に関する2つの窓口で支援を呼びかけている。「ふるさとチョイス」では自治体が抱える問題解決に向けたプロジェクトを支援するガバメントクラウドファンディングの形で目標額を500万円に設定し、一口1000円以上で寄付を募っている。返礼品の有無を選んで寄付することができる。また、「楽天ふるさと納税」は、返礼品のない形の寄付を一口5000円で募っている。寄付の受け付けはいずれも来年3月18日まで。
出水市は、「これ以上の感染拡大を何としても防ぎたいとの思いで、国や県、関係団体と連携し、24時間体制で防疫対策に取り組んでいます。農家や養鶏産業に関わる方々の思いや市の取り組みにご理解いただき、支援くださいますようお願いします」と呼びかけている。
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