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【酪農危機】輸入チーズ 国産に置き換え 直接払いで支援も 日本農研 矢坂氏が講演2023年5月16日

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農政ジャーナリストの会は「酪農危機」をテーマに研究会を企画、第一弾として5月10日に元東大経済学部准教授で日本農業研究所の矢坂雅充研究員が「酪農危機を読み解く」をテーマに東京都内で講演した。

日本農業研究所の矢坂研究員日本農業研究所の矢坂研究員

矢坂氏は「協同組合法と畜安法の改正」の問題点を挙げた。

2016年施行の農協法改正で組合員の専属利用契約が禁止されたことに加え、2018年施行の畜安法改正で酪農家の出荷先の複数選択が認められたことから、指定団体の一元的な集乳・生乳販売への信頼が揺らいでいる、とした。

他の作物と違い日持ちしない生乳は、その特性から専属的な取引が行われ、集乳した連合会が多様な出荷を行うことで酪農家の利益を確保してきたが、酪農家段階での二股出荷を認めたことで生乳の需給調整機能も低下した。矢坂氏は需給調整のための負担を回避するフリーライダーを促進した畜安法改正は基本的に誤りだと批判、再改正の必要性を指摘した。

また、系統外出荷量が増えることで現在も取り組まれている指定団体による生産抑制の実効性が低下するとともに、矢坂氏はバターと脱脂粉乳による需給調整には限界があるという。

理由は液状の牛乳・乳製品向けの処理量が高まり、バター・脱脂粉乳は20年前にくらべて市場が縮小していること。小さなマーケットに需給調整機能を負わせている無理がある。さらにカレントアクセス枠でのバター輸入については、需給調整に関わる乳業メーカーがグリップできない商社系サプライチェーンでの取り扱いが拡大している実態も需給調整を難しくしている。

酪農危機から脱するための対策として、生乳生産抑制を避けるための新たな需要創出策として矢坂氏は輸入チーズの国産チーズへの置き換えを提起する。

チーズの消費量は2010年の26.1万tから21年に35.5万tへと拡大している。そのうち国産比率は13.7%だが、これを20%に引き上げるといった目標を設定し、そのためにチーズ向け生乳への直接支払いを導入して輸入チーズとの置き換えを進め、バター・脱脂粉乳による需給調整を補強する。円安による輸入チーズ価格の上昇は直接支払いの補給金単価を縮小させることにもなる。

大手乳業メーカーはチーズの輸出を視野に入れた取り組み、中小乳業を含めて高い生乳使用率の製品開発も課題だとした。
乳価形成では生産コストやその推移、出荷物の相場など公表ベースのデータを参照して価格を決定するフランスにエガリム法を紹介、日本でも公的な情報に基づく価格決定の仕組みは、乳価交渉だけでなく小売業者、消費者の理解を得る情報提供ともなる点を強調した。

そのほか、指定団体が酪農家の協同組合であることが実体として認識され、主体的な活動が行なわれるよう、酪農家の指定団体への直接加入を図ることも提起した。

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