エレコムと熊野市が丸山千枚田の保全と地域振興で連携協定2020年9月7日
エレコム(株)は9月1日、三重県熊野市と「熊野市丸山千枚田を活用した地域振興及び保全等に関する連携協定」を締結した。
連携協定を締結したエレコムの葉田社長(写真左)と熊野市の河上市長
同協定は、SDGsや地方創生の理念および熊野市丸山千枚田条例の趣旨を踏まえ、互いの資源を有効に活用するとともに、綿密な相互連携と協力のもと、丸山千枚田の保全や振興等を図ることを目的に締結した。
同社は協定にあたって、熊野市に対し、企業版ふるさと納税制度を活用し、令和2年度から令和6年度までの5年間に総額1億5000万円の寄付を行う。その他、具体的な取り組みとしては、丸山千枚田の復田、維持保全や景観整備、エレコムの社員等と市民の方々との都市農村交流などを想定している。
丸山千枚田
日本の棚田百選に選ばれた「丸山千枚田」は、1340枚の規模を誇る日本最大級の棚田で、その景観は日本一と称される。約400年前には2200枚があったという記録が残っているが、その後は高齢化などにより530枚にまで減少した。保全には多くの課題があるが、1994年「丸山千枚田条例」の制定、さらに地元住民と町との協力により、現在は1340枚を数えるまでに復活。先人が築いた遺産を後世に残すため、保全と復田活動が求められている。
締結式でエレコムの葉田順治社長は「熊野市には、実に13か所もの世界遺産があり、魅力的な自然や景観、史跡が数多くある。これらを持続させていく重要性に共感し、そのひとつである丸山千枚田の復田を通して、故郷の地域振興に貢献できることを幸甚に思います」と話した。また、河上敢二熊野市長は「今回、熊野市政が始まって以来もっとも大きな寄付をいただいた。丸山千枚田は熊野市にとってかけがえのない歴史的、文化的遺産。支援により、丸山千枚田をまさに100年後の未来に残せるよう、休耕田の整備や作業道の改修、水源の確保を行い、地域振興に役立てていきたい」と話した。

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