米国の農業ITスタートアップ企業Ricult社に出資参画 双日2021年5月14日
双日は5月13日、AI・機械学習を用いた農業プラットフォーム事業を展開し、農家と農業関連企業向けにサービスを提供している米国の農業ITスタートアップ企業、Ricult社に出資したことを発表した。
Ricult社のサービス
Ricult社は、米マサチューセッツ工科大学卒業生らが立ち上げた米国スタートアップ企業。創業者の出身地であるタイ、パキスタンで収集した情報を分析・加工し、農家や農作物加工メーカー、金融機関などに価値のあるサービスを提供している。
同社は事業として、衛星画像、農学モデル、気象データなどを独自の機械学習アルゴリズムで処理・分析。スマホアプリを通じて農家に長期天候予測情報や適切な播種・収穫時期、肥料・農薬など農資材を推奨し、農産品の価格情報を提供している。また、農業専門家とのチャットの提供や、融資仲介や作物販売を支援。これらのサービスを基に、営農サイクルを一貫してサポートするデジタルソリューションを農家向けに提供している。
さらに、農家以外の農業関連事業者向けに、同アプリを通じて得た農家・農業情報のデータ化・分析による収量予測、融資顧客候補向けの与信可否判断サポート、異常気象・洪水評価などの情報を提供。サービスを通して農家と農業関連事業者の生産性と収益性の向上を支援し、事業拡大を図り、農業データが集積するプラットフォームの形成をめざしている。
Ricult社への出資を通して、双日は、これまで見えにくかった農家の活動状況・嗜好性や農地・農業データを体系的に可視化し、東南アジアで展開する高度化成肥料事業の強化を進める。また、Ricult社の顧客ネットワークを活用した農業関連での新規事業開発に取り組む。
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