【注意報】水稲にイネいもち病(穂いもち) 県内全域で多発のおそれ 高知県2022年8月3日
高知県病害虫防除所は、水稲にイネいもち病(穂いもち)が多く発生するおそれがあるとして、8月2日に病害虫発生予察注意報第3号を発令した。
葉いもちによるずり込み症状(写真提供:高知県病害虫防除所)
7月中下旬に実施した普通期稲の巡回調査では、平年と比べて葉いもち病の発生が県東部、西部で多く、中央部でやや多くなっている。病斑が上位葉にまで進展しているほ場も多く見られ、中西部、西部ではずり込み症状を呈するほ場も確認されている。
高知県版BLASTAM(アメダスデータを用いた葉いもち感染予測システム)では、7月中旬までに中山間部を中心に感染好適日が複数回出現しており、いもち病の多発生につながったと考えられる。
高松地方気象台が7月28日に発表した1か月予報では、晴れの日が多く、降水量はほぼ平年並と予想されているが、出穂期と曇雨天が重なった場合、上位葉に形成された葉いもちの病斑から多量のいもち病菌の胞子が飛散。穂での感染、発病が増加して穂いもちが多発することが予想される。育苗箱処理剤を処理したほ場でも、今後残効切れに伴い発病が増加するおそれがある。
穂いもち(穂首いもち)の症状(写真提供:高知県病害虫防除所)
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
(1)穂いもちの防除適期は穂孕期および穂揃期で、薬剤の使用時期(収穫前日数)に注意して薬剤を選定する。
(2)薬剤防除に関しては、県の「病害虫防除指針」を参照し、農薬の使用基準を遵守するとともに、周辺作物への薬剤の飛散に十分気をつける。
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