【特殊報】タケ類にキモンホソバノメイガ 府内で初めて確認 大阪府2025年9月26日
大阪府農政室は、タケ類にキモンホソバノメイガによる農業被害を府内で初めて確認。これを受けて、9月26日に令和7年度病害虫発生予察特殊報第3号を発表した。
大阪府農政室によると、北摂地域のJAから、近年、島本町内のたけのこを生産している竹林で葉をつづって食害する害虫が多発生している旨の情報があった。7月9日、現地竹林を調査し、ノメイガ類と思われる幼虫が多数発生し、竹葉を食害していることを確認。成虫は見られなかったため、採取した幼虫を病害虫防除グループで飼育し、継続観察したところ8月7日にキモンホソバノメイガと思われる成虫が複数羽化した。
同虫を農林水産省神戸植物防疫所に同定依頼したところ、キモンホソバノメイガと同定された。
同地域の他の竹林でも同様の被害が発生しており、葉を失い株が弱るなどの例が多く見られた。府内ではシナチクノメイガによる農業被害が確認されたのは今回が初めて。
同種は、中国原産の外来種。1901年に中国浙江省寧波で雌1個体が記録され、2006年になって愛知県で確認された。以後、東海、近畿地方の各地で発見が報告されており、発生地域が拡大している模様。なお、これまで国内での農作物における被害報告は無かった。
(提供:大阪府農政室)
同種はチョウ目ツトガ科ノメイガ亜科に属し、成虫は開張約16〜18mm、前翅の地色は暗褐色で前縁やや後方に大きな黄紋があり、外縁も黄色で縁どられる。翅の模様は雌雄で同様だが、雄の前翅は雌に比べてやや細長い。幼虫は終齢で体長約25〜30mm程度。体色は薄緑色、頭部は淡い灰色〜茶色で、4齢以降頭部に特徴的な黒い斑紋が現れる(写真8)。
(提供:大阪府農政室)
成虫が6月および8〜9月頃に確認されたとの報告もあるが、日本における年間発生世代数など、詳細な生態は不明。幼虫は葉をとじ合わせてつとを作り中に潜む(写真2)。終齢幼虫は、つとの中やつとから脱出して外部で薄いまゆを作って蛹化(写真3)し、のちに成虫(写真4、5)が羽化する。
(提供:大阪府農政室)
主な寄主植物はタケ・ササ類で、若齢幼虫は葉の表面をなめるように食害し白い筋状の食害痕を残す。老齢幼虫は葉をかじって食害する。多発すると、緑葉がほとんど無くなる(写真6,7)。
(提供:大阪府農政室)
同所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
・現在、同種に登録のある農薬は無いため、竹林内をよく見回り、幼虫やつづられた葉等を見つけたら、可能な限り除去する事が基本。
・竹林での食害が激しく、枯死する株も見られるなど被害が急激に拡大していることから植物防疫法第29条第1項に基づき都道府県の防疫措置として、たけのこのノメイガ類に対する防除には、当面の間、一部の農薬の使用が可能。
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