高度化成(一般)秋肥価格2.9%値下げ JA全農2014年5月30日
26肥料年度秋肥主要品目価格決まる
JA全農は、平成26肥料年度秋肥(26年6月26年10月)の価格について決定し、5月30日に公表した。
主要品目の春肥(25年11月?26年5月)との価格対比は表の通りとなっているが、前期交渉時より下回った肥料海外原料の国際市況などの値下げ要因を反映させて、高度化成の基準である一般(15-15-15)で2.9%の値下げとなっているように大部分の品目で値下げとなっている。
品目別にみると、「輸入尿素」は円安の影響はあるが、国際市況を反映して値下げとなっている。一方、「国産尿素」は天然ガスやナフサなど主原料を中心にコストが上昇しているが、輸入品の値下げを踏まえて、価格は据え置きとなっている。
「硫安」は、海外市況や他の窒素質肥料との価格差を踏まえて値下げとなっている。「石灰窒素」は製造に非常に多くの電気を必要とするため、電力値上げによる生産コスト上昇が避けられず値上げととなっている。
「りん鉱石」は、国際市況を反映し値下げとなった。このことで各りん酸質肥料は値下げとなった。
「塩化加里」は、円安の影響はあるが、国際市況の弱含み傾向を最大限反映し値下げとなった。「硫酸加里」は海外山元の生産不調・生産調整による世界的な需給ひっ迫にょる国際市況上昇から、塩化加里より値下げ幅が小さくなった。
「複合肥料」は、重油、電力、包装資材など諸経費の値上がり要因は一定程度認めたが、原料代の値下げを反映させて値下げとした。ただし、なたね油粕、大豆油粕などの価格が大幅に上昇していることから、これらの原料割合の高い「有機化成」は値上げとなった。
JA全農では、海外に依存している主原料の安定確保の取り組みを引き続き行っていくが、とくに「りん安」については全農が出資した瓮福紫金(中国)からの輸入を拡大し、調達コストの抑制に努めていくことにしている。また、高値で推移しているなたね油粕については、インドから輸入する「ひまし油粕」への切替に取組んでいく。
そのうえで、▽土壌診断に基づいた適正施肥の強化▽低コスト肥料(PKセーブなど)や省力施肥肥料(基肥一発施肥など)など、施肥コスト抑制銘柄の推進を強化していくことにしている。
(関連記事)
・伝統的肥料「石灰窒素」 新たな機能で再評価(2014.01.09)
・「安定的な原料確保を」日本肥料アンモニア協会(2014.01.08)
・JA全農、春肥価格 7割の銘柄を値下げ(2013.10.30)
・【肥料農薬部】上園孝雄部長に聞く 総合的イノベーションでコスト抑制を支援(2013.10.11)
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