河川堤防で初導入「温水除草システム」実証実験を開始 ケルヒャー2025年7月28日
ケルヒャー ジャパンは7月8日、国土交通省 北上川下流河川事務所と協力し、宮城県大崎市の河川堤防で「温水除草システム®」を活用した除草の実証実験を開始した。
温水除草の様子(宮城県大崎市)
「温水除草システム」は、100℃近い高温水を雑草の根に直接散布し、根のタンパク質を変性させることで枯死させる環境配慮型の除草技術。今回の実証実験は、大崎市古川下谷地の江合川土手で行われ、河川堤防での温水除草導入は全国でも初の試みとなる。
北上川下流河川事務所管内では、大雨シーズンに備え、堤防の異常を早期に発見できるよう、草刈りなどの除草作業を実施しているが、従来の草刈り作業は人手と時間を要し、刈り取った雑草の処分などに伴う環境負荷も課題となっていた。また除草剤の使用は河川や生態系への影響が懸念され、「環境に優しい堤防管理」へのニーズが高まっている。
こうした背景から、薬剤を使わず環境負荷を大幅に低減できる新たな除草手法として北上川下流河川事務所はケルヒャーの「温水除草システム®」に注目し、その効果を確かめる実証実験を実施。河川堤防区間における環境負荷の少ない除草方法の有効性と持続性を検証した。
高圧洗浄機HDS 10/19 M(左)と除草ノズル(WR 50)
実証では施工後、翌日から7日間にわたり定点観測し、その後も週1回のペースで約3か月間モニタリングを継続して、雑草の再生状況や長期的な効果を確認する。また、従来の除草工法との効果比較や作業性の検証も予定。
温水除草は、薬品(除草剤、農薬)を使わないため、人体や農作物、家畜に与える影響もなく、安全で環境に優しい除草作業を実現するもの。ケルヒャーは、除草に最適な温度を維持する機能がある温水高圧洗浄機に、専用ノズルと組み合わせることで、「温水除草システム® 」を開発し、2022年にケルヒャー ジャパン株式会社が商標を取得した。
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