「痛快人生」 萬代宣雄に学ぶ 『JA突破力の男 貯保を動かす』 宍道太郎
発行:新世紀JA研究会
頒布価格:2000円(送料込み)
注文:JA情報サービス事業部
電話:03-6281-5858
「万世のため天下に雄を公告する」。そのような評伝が出版された。まことに不思議な符合だ、これは本書主人公の名そのものではないか。
「名は体を表す」、言い得て妙なり。読みながら、この傑物の営み跡がそれを証しているような気がしてきた。
萬代宜雄は、島根県JAいずもの第2代組合長、新世紀JA研究会初代会長、県一農協JAしまねの初代組合長として重要課題に挑戦し続け、これを突破し新地平を開拓した人。農協界第一級のリーダーである。
戦中に生まれ、16歳にして家業たる農業を継がねばならなかった。尋常の苦労ではなかったであろう。
しかし彼は試練を乗り越えた。共同養豚を成功裏に終了し、個別耕畜複合経営への発展拡大を成就したのだ。協調連帯と個としての営為の反復継続が萬代の思想と行動を習慣づけ、固有の人格形成に結実していったのであろう。
萬代の偉大さは、若いころから読書尚友を旨とし、自己啓発に邁進したことである。封建的因習の対岸にある自主自立ということが口頭の浮草ではなく身についている。「和して同ぜず」が人格の中に根付いているのだ。助け合いの精神も然りである。
こういう基礎の上に人の心を知り、配慮する心の修練が積み上がったのであろう。「徳は孤ならず」、萬代はその人となりから発する力で友の輪を広げ、地元において農外の事業経営者や政治家としても偉大な実績を残している。
この過程で自主自立の精神に磨きをかけ、その経済的基盤確立も成し遂げたという。これらのことが萬代を強い実行力の人たらしめているのである。傑物は一日にしてならずなのだ。
人はやりたいことと、やらねばならないことが一致したとき、膨大なエネルギーの塊となる。萬代はその術を心得ている。萬代は真摯に、それゆえに執拗に世のため人のため時代の警鐘を乱打する。多数の共鳴体が振動し、覚醒の人士が動き出す。その方向性を共にする力、すなわち合ベクトルが壁を突き破ったのである。
かくて県一農協は成就した。オルガナイザーである萬代はその術を心得ている。萬代は真摯に、それ故に執拗に世のため、人のため時代の警鐘を乱打する。多数の共鳴体が振動し、覚醒の人士が動き出す。その方向性を共にする
力、すなわち合ベクトルが壁を突き破ったのである。かくて県一農協は成就した。
オルガナイザー萬代は、全国でも新世紀JA研究会を立ち上げ、研究と農政活動の知行合一体を組織した。用意周到に積極的要請活動を行い、JAバンク支援基金の掛け金凍結、貯金保険制度の掛け金引き下げなど、数々のJA支援施策を実現させている。
言葉ではさらりと言えるが、これは大変な出来事なのだ。抜山蓋世の尽力と讃えたい。これらのことが全国JAの支出圧縮にどれだけ大きく寄与したか、寄与し続けるかをどれだけの関係者がご存じだろうか。第一義的には農業分野投資の余力保持に寄与することだが、全中の一般社団法人化、公認会計士監査義務化のダメージコントロールにもつながってくる。
本書の著者は自主自立のJA運動を訴え止まない至誠の農協人である。明日のJA運動の糧にしたく一気に書き下ろしたと言うが周到に取材した労作である。この一文をお読み下さった全てのみなさまのご購読をお薦めする。
(前JAえひめ南組合長・黒田義人)
重要な記事
最新の記事
-
【JA全農の若手研究者】段ボール資材の品質管理2026年3月25日 -
「北海道米」など4産品をGI登録 米では初2026年3月25日 -
「地域おこし協力隊」と平和な国づくり【小松泰信・地方の眼力】2026年3月25日 -
北海道で鳥インフル 国内22例目2026年3月25日 -
売上不振で農作物卸が破産 農福連携で生産も手がけ 代表は「生きる意味」講演2026年3月25日 -
【役員人事】日本協同組合連携機構(3月24日付)2026年3月25日 -
「JAサテライトプラス事業部」を新設 (一社)家の光協会が機構改革2026年3月25日 -
【人事異動】家の光協会(4月1日付)2026年3月25日 -
ミルクランド国王・松岡昌宏が春の挑戦を応援「北海道 is ミルクランド」新CM『春は桜ミルク』公開 ホクレン2026年3月25日 -
GREEN×EXPOの公式ユニフォームを公開 資源循環の社会実装を訴求 Team P-FACTS2026年3月25日 -
2025国際協同組合年全国実行委員会 最終会合を開催 協同組合の価値を社会に発信2026年3月25日 -
地元食材で新たな味 コラボ商品イベントで販売 JA熊本経済連2026年3月25日 -
新規就農者の支援 千葉県香取市へ企業版ふるさと納税で寄附 渡辺パイプ2026年3月25日 -
よつ葉乳業「北海道十勝生乳100ヨーグルト」デザイン刷新 季節限定商品など登場2026年3月25日 -
「7才の交通安全プロジェクト」横断旗寄贈が累計194万本を突破 こくみん共済 coop〈全労済〉2026年3月25日 -
北海道と持続可能な酪農・畜産の推進で連携協定を締結 ファームエイジ2026年3月25日 -
農水省「農山漁村振興への貢献活動に係る取組証明書」を取得 ビビッドガーデン2026年3月25日 -
農業関連特化の学内就活イベント 東京農大厚木キャンパスで実施 アグリメディア2026年3月25日 -
渡辺パイプ「健康経営優良法人2026(大規模法人部門)」に3年連続認定2026年3月25日 -
店舗と総供給高は前年超え 宅配は前年割れ 2月度供給高速報 日本生協連2026年3月25日


































