「農業メインバンク」機能を一層強化 JAバンク2013年2月18日
JAバンクは地域農業を支えていく担い手の確保・育成をサポートし、持続可能な農業を支えていくために、平成25年度からの次期JAバンク中期戦略でも引き続き「農業メインバンク」機能の強化を再重要テーマとする方針だ。
そのため農林中央金庫は▽地域農業の担い手に対する金融ツールの拡充・提供や経営サポート機能の提供、▽6次産業化や農商工連携などの経営体の事業力強化のサポート、▽再生可能エネルギーの取り組みなど地域・農村の活性化サポートを柱に新商品創設なども検討していく。
◆「担い手経営体応援ファンド」を創設
次期JAバンク中期戦略では、正組合員を中心とした中小個人農業者への農業金融サービスの適切な提供を引き続き行うことに加え、地域農業の中核を担っていく大規模個人農業者、農業法人などの多様なニーズに応えていく。
農林中央金庫は、農業法人等の育成・支援のための資本供与の枠組みとして「アグリシードファンド」を新設したが、これを継続するとともに、さらに農地取得・集積や加工などの進出のための設備投資ニーズが高まることを見込み「担い手経営体応援ファンド」の創設を検討する。規模は50億円で出資上限は設けない。
そのほか東北農林水産業応援ファンド(50億円)、アグリ社プロパーファンド(20億円)も継続する。
また、大規模化や6次産業化を実現していく過程では、従業員の給与や仕入れ代金など運転資金のニーズも高まることから、そうした農業資金の円滑な提供のために、農業法人向け運転資金新商品も含めた1000億円規模の「農林水産環境ビジネスローン」を新設する。そのほか引き続きJAバンク利子助成(最大1%)を実施し農業者支援に取り組むほか、日本政策金融公庫の資金・機能も有効活用していく。
そのほか、外部団体を活用した経営コンサル機能の提供やJAバンクとして税務や労務等の相談機能を拡充する。
◆再生可能エネルギー事業サポートも
農業・農村の6次産業化に向けた取り組みに対しては、JAグループが組成する系統サブファンド「JA・6次化ファンド」へ出資するほか、地域商談会や海外商談会、輸出セミナーなどの開催による支援にも取り組む。
また、地域・農村活性化へのサポート事業として、畜舎の上に太陽光パネルを設置する取り組みや、水車による発電の設備更新資金などのニーズが高まっていることをふまえ、再生可能エネルギーの利活用に向けたテスト・ファンドの組成、太陽光発電事業の資金ニーズをふまえた全国要項資金の創設も検討していく。
(関連記事)
・「農業メインバンク」として農業発展と地域貢献を誓う 第12回JAバンク全国大会 (2013.02.15)
・40年ぶりの新規支店 農林中金千葉支店がオープン (2013.02.13)
・被災した9JA・JFへの支援 農林中金が概要まとめる (2013.02.06)
・福島で防集事業支援 農林中央金庫 (2013.02.05)
重要な記事
最新の記事
-
【現地レポート・JAの水田農業戦略】新たな輪作で活路(2)子実コーンの「先駆者」 JA古川2024年3月29日
-
農業者所得増加へデジタルビジネス加速 農林中金 中期ビジョンを策定2024年3月29日
-
「子ども世代に農業勧めたい」生産者の2割 所得向上が課題 農林中金調査2024年3月29日
-
東京・大阪で組合長らが 「夢大地かもと」スイカをPR JA鹿本2024年3月29日
-
全国から1,000名を超える農業の担い手が集う 「第26回全国農業担い手サミットinさが」開催 佐賀県2024年3月29日
-
家族みんなで夏の農業体験はじめよう 食農体験イベント「土袋でデコきゅうり」開催 JA兵庫六甲2024年3月29日
-
(377)食中毒1万人は多いか?【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年3月29日
-
【浅野純次・読書の楽しみ】第96回2024年3月29日
-
【人事異動】全国農業会議所(4月1日付)2024年3月29日
-
品種で異なるメロンの味わいを体験 自由が丘「一果房」で29日から 青木商店2024年3月29日
-
第160回勉強会「レジリエントな植物工場運営・発展に向けて~災害からの復旧・復興事例から学ぶ」開催 植物工場研究会2024年3月29日
-
創立55周年記念 ガーデニング用 殺虫・殺菌スプレーなど発売 住友化学園芸2024年3月29日
-
「核兵器禁止条約」参加求める26万の署名 藤沢市議会が意見を採択 パルシステム神奈川2024年3月29日
-
尾鷲伝統の味「尾鷲甘夏」出荷開始 JA伊勢2024年3月29日
-
令和6年能登半島地震 被災地農家を応援 JA全農石川へ寄付 KOMPEITO2024年3月29日
-
林木育種センター九州育種場 九州育種基本区の「スギエリートツリー特性表」公表 森林総研2024年3月29日
-
農業フランチャイズのクールコネクト シードラウンドで3200万円を調達2024年3月29日
-
鳥インフル 米メイン州からの家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2024年3月29日
-
畜産施設の糞尿処理で悪臭対策 良質な堆肥化を促進 微生物製剤を開発 B・Jコーポレーション2024年3月29日
-
水田のスマート水管理で東大大学院農学生命科学研究科と共同研究開始 ほくつう2024年3月29日