被災した9JA・JFへの支援 農林中金が概要まとめる2013年2月6日
農林中央金庫は昨年、東日本大震災などで大きな被害を受けた東北3県の8JA、1JFの信用事業再建を支援するため、信用事業強化指導計画を策定し、JA、JFらもこれに従い信用事業強化計画を策定した。2月1日、24年度上半期のこれらの計画の履行状況が発表された。
農林中金が支援を行っているのは、JAおおふなと(岩手)、JA南三陸、JAいしのまき、JA仙台、JA名取岩沼、JAみやぎ亘理(以上、宮城)、JAそうま、JAふたば(以上、福島)の8JAとJFみやぎの計9農漁協だ。
8JAに対する指導計画では、被災者の営農再開・生活支援に向けた被災者向け商品企画などを提案している。具体的な活動としては住宅ローン、マイカーローン、教育ローンなどの借入者の負担軽減措置や農機具などリース料助成のサポートや二重債務対策の説明会の実施などがある。また、人的支援としてJAおおふなとを除く7JAに幹部職員を1人ずつ派遣している。
こうした支援を受け、全8JAが営農再開や住宅再建など復興に向けた融資商品を提供しているほか、JA個別では、共同利用施設の復旧と共同利用農機の導入支援(JAおおふなと、JA南三陸、JAいしのまき)、パイプハウスなどのリース(JA南三陸、JAいしのまき、JA仙台、JA名取岩沼)、生産・除染資材の無償提供など稲作の栽培支援(JAそうま、JAふたば)、農地の利用集積による「いちご団地」の整備(JAみやぎ亘理)、被災地域の直売所での販促(JA仙台)などの取り組みを行った。
JFみやぎに対しても同様の商品企画や人的支援などの指導計画を策定し取り組みを支援。JFみやぎでは生産施設を失った養殖業者などに対する再建計画の策定と新規融資などを実施した。
これらの計画の履行状況については、農林中金ホームページで各組合別に公表されているほか、各県域やJA・JFのホームページでも自組合の取り組みを公表している。
また、これら9農漁協に対する支援としては、こうした計画の策定・実施のほか、信用事業再編強化法に基づき、JAバンク支援協会とJFマリンバンク支援協会が農水産業協同組合貯金保険機構を通じて総額570億円の資本注入を行った。
(関連記事)
・「待つより、出向く」被災漁協に可動式端末 農林中央金庫 (2013.02.05)
・福島で防集事業支援 農林中央金庫 (2013.02.05)
・JA貯金、90兆円を突破 農林中金 (2013.01.30)
・被災JAへの資本増強方針を決定 農林中央金庫 (2011.12.20)
重要な記事
最新の記事
-
【座談会・どうするJAの担い手づくり】JA鳥取中央会・栗原隆政会長、JAみえきた・生川秀治組合長(1)2025年9月18日
-
【座談会・どうするJAの担い手づくり】JA鳥取中央会・栗原隆政会長、JAみえきた・生川秀治組合長(2)2025年9月18日
-
【座談会・どうするJAの担い手づくり】JA鳥取中央会・栗原隆政会長、JAみえきた・生川秀治組合長(3)2025年9月18日
-
【JA全農の若い力】家畜衛生研究所(3)病気や環境幅広く クリニック西日本分室 小川哲郎さん2025年9月18日
-
【全中・経営ビジョンセミナー】伝統産業「熊野筆」と広島県信用組合に学ぶ 協同組織と地域金融機関の連携2025年9月18日
-
【石破首相退陣に思う】米増産は評価 国のテコ入れで農業守れ 参政党代表 神谷宗幣参議院議員2025年9月18日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】協同組合は生産者と消費者と国民全体を守る~農協人は原点に立ち返って踏ん張ろう2025年9月18日
-
「ひとめぼれ」3万1000円に 全農みやぎが追加払い オファーに応え集荷するため2025年9月18日
-
アケビの皮・間引き野菜・オカヒジキ【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第356回2025年9月18日
-
石川佳純の卓球教室「47都道府県サンクスツアー」三重県で開催 JA全農2025年9月18日
-
秋の交通安全キャンペーンを開始 FANTASTICS 八木勇征さん主演の新CM放映 特設サイトも公開 JA共済連2025年9月18日
-
西郷倉庫で25年産米入庫始まる JA鶴岡2025年9月18日
-
「いざ土づくり!美味しい富山を届けよう!」秋の土づくり運動を推進 富山県JAグループ2025年9月18日
-
日本初・民間主導の再突入衛星「あおば」打ち上げ事業を支援 JA三井リース2025年9月18日
-
ドトールコーヒー監修アイスバー「ドトール キャラメルカフェラテ」新発売 協同乳業2025年9月18日
-
「らくのうプチマルシェ」28日に新宿で開催 全酪連2025年9月18日
-
埼玉県「スマート農業技術実演・展示会」参加者を募集2025年9月18日
-
「AGRI WEEK in F VILLAGE 2025」に協賛 食と農業を学ぶ秋の祭典 クボタ2025年9月18日
-
農家向け生成AI活用支援サービス「農業AI顧問」提供開始 農情人2025年9月18日
-
段ボール、堆肥、苗で不耕起栽培「ノーディグ菜園」を普及 日本ノーディグ協会2025年9月18日