米粉料理の普及ねらい 新潟県が都内で講習会2013年9月2日
新潟県は8月30日、東京・日本橋のこっけん料理研究所でパン製造業者を対象にした「米粉パン講習会」を開いた。
新潟県では、食料自給率向上やCO2削減などの観点から、小麦粉消費量の10%以上を米粉に置き換えようという「R10プロジェクト」に取り組んでいる。
米粉の主な用途はパン、洋菓子、麺など。しかし米粉パンの知名度は高まっている一方、その他の用途はあまり知られておらず、そのため、それらにあった製粉・加工技術なども研究が進んでいないのが現状だ。
新潟県では、「高品質で加工適正の高い米粉が流通するようになれば、自然と米粉の需要は高まっていくと思う。米粉のさらなる消費のために、製粉業者、加工業者などとともにレベルアップを期待したい」(米粉普及推進室)と、平成24年2月に「新規用途米粉の指標」を作成。パンだけでなく、ケーキ、麺類への加工適正や作業性などの研究もとりまとめて公表した。
今回の講習会もこうした取り組みの一環。パンにあう米粉の紹介と製パンの実演、試食などのほか、県が開発したでん粉の損傷が少ない粉砕方法や、用途別の推進指標などが紹介された。
指標の策定にも協力した日本穀物検定協会の萩田敏参与(=写真)は「とある調査によると、米粉麺や米粉ケーキの知名度は6割弱。つまり、国民の4割はまだ存在すら知らないということで、大きなビジネスチャンスだといえる。技術を高めて、おいしい米粉料理を広めて需要を拡大してほしい」と期待を込めた。
◇
会場となったこっけん料理研究所では、米粉パン技術を基礎から学べる「米粉パンコース」を開講している。現在、10月からの受講生を募集中。
詳しくはこっけん料理研究所(TEL:03-6661-9381)まで。
(関連記事)
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