酒造好適米の30年産需要量 9.5万~9.7万t2017年10月16日
28年産比▲10%
農林水産省は「米に関するマンスリーレポート10月号」で平成30年産の酒造好適米の需要量調査に基づく需給見通しを公表している。需要に応じた生産を行うためには29年産と同様に28年産生産量の10%減となる9万5000~7000tにすることが必要との見通しを示している。
農林水産省は昨年に続き7月に需要量調査を実施した。調査対象メーカー数は1442社で811社が回答した。
この調査による29年産酒造好適米の需要量は28年産より約2000t減少する8万tとなっている。28年産で購入希望数量以上に購入した分の在庫調整のためと見込まれている。また30年産の需要量は29年産から微増し8万1000tの見込みとなっている。
酒造メーカーからの回答で主な銘柄の需要動向をみると「山田錦」は3万2500t程度でおおむね安定して推移しているという。産地ごとの需要量は平成28年産の需要量を基準として平成30年産と比較すると、滋賀、兵庫、山口県産の需要は増加するが、岡山県産の需要は減少する結果となった。
「五百万石」の需要量は29年産見込みは1万7000t台だが、30年産は1万8000t台へとやや持ち直すと見込まれている。産地ごとの需要量は福島県と主産地以外の需要が増加するものの、新潟県をはじめとする主産地の需要は減少するという結果となった。
こうした調査結果と農産物検査数量、関係者からの聞き取りによって、平成30年産で需要に応じた生産を行うためには9万5000~9万7000t程度の生産とすることが必要だとしている。29年産と同様に28年産比で▲10%程度の生産となる。
酒造好適米は、米の使用量が多い特定名称酒が増え、生産量が増加傾向にある。海外でも日本食ブームを背景に日本酒の輸出量は近年増えている。
こうしたなか、農林水産省は作付けにあたっては全体需給見通しに加え、各産地でのこれまでの販売状況などもふまえて、需要に応じた生産を行う必要があるとしている。また、より的確な需要に応じた生産に資するためには、生産者と需要者で播種前契約や複数年契約の取り組みも拡大することが重要だと強調している。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(149)-改正食料・農業・農村基本法(35)-2025年7月5日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(66)【防除学習帖】第305回2025年7月5日
-
農薬の正しい使い方(39)【今さら聞けない営農情報】第305回2025年7月5日
-
【注意報】斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 石川県2025年7月4日
-
(442)エーカレッジ(作付面積)から見る変化【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年7月4日
-
【JA人事】JAながさき県央(長崎県)里山耕治組合長を再任(6月27日)2025年7月4日
-
人的資本を人事制度で具体化する 「令和7年度 人事制度改善セミナー」開催 JA全中2025年7月4日
-
「有機薄膜太陽電池」で発電した電力 ブドウの着色に活用 実証実験開始 山梨県2025年7月4日
-
株主優待制度を新設 農業総研2025年7月4日
-
夏の訪れ告げる初競りの早生桃 福島県産「はつひめ」販売 青木フルーツ2025年7月4日
-
ニッテン「スズラン印」ロゴマークをリニューアル 日本甜菜製糖2025年7月4日
-
「国際協同組合年」認知度調査「生協に参加したい」が7割 パルシステム2025年7月4日
-
洋菓子のコロンバン主催「全国いちご選手権」あまりんが4連覇達成2025年7月4日
-
野菜わなげや野菜つり 遊んで学ぶ「おいしいこども縁日」道の駅とよはしで開催2025年7月4日
-
北海道初進出「北海道伊達生産センター」完成 村上農園2025年7月4日
-
震災乗り越え健康な親鶏を飼育 宮城のたまご生産を利用者が監査 パルシステム東京2025年7月4日
-
神奈川県職員採用「農政技術(森林)経験者」受験申し込み受付中2025年7月4日
-
神奈川県職員採用「獣医師(家畜保健衛生分野)経験者」受験申し込み受付中2025年7月4日
-
信州の味が集結 JA全農長野×ファミマ共同開発商品 長野県知事に紹介2025年7月4日
-
障害者のやりがい・働きがい・生きがい「ガチャタマ」で応援 パルシステム埼玉2025年7月4日