大豆は増加見込み 米国農務省需給見通し2018年8月3日
・穀物生産量前年並み
米国務省は7月11日、2018/19年度の3回目の世界、および主要国の穀物・大豆に関する需給見通しを発表した。穀物全体の生産量は約25億6000tで前年度並み、大豆は約3億6000万tで前年度より約7%の増となっている。概要は次の通り。
▽穀物全体=生産量25億6097万t(対前年度比0.0%)。消費量は26億1491万t(同1.4%)。期末在庫率は22.3%(対前年度差2.4ポイント減)
▽小麦=米穀で春小麦が天候に恵まれ、増加となるものの、乾燥でロシア、EU等で減少することから、世界の生産量は、前年度より減少する見込み。世界の消費量は、中国等の増加で増える見込み。世界全体の消費量が生産量を上回り、期末在庫は前年度より低下する見込み。
生産量は7億3626万t(対前年比2.9%減)。米国、カナダ等で増加、ロシア、EU等で減少。消費量は7億4887万t(同1.0%増)。中国、インド、米国等で増加、ロシア、EU等で減少。期末在庫量は2億6088万t(同4.6%減)。中国で増加、ロシア、EU、米国等で減少。期末在庫率は34.8%で前年度に比べ2.0ポイントの減少。
▽トウモロコシ=中国、ウクライナ等で増加することから、世界の生産量は増加する見込み。世界全体の消費量が生産量を上回り、期末在庫量も減る見込み。
生産量は10億5430万t(対前年比2.0%増)。ブラジル、中国、アルゼンチン、ウクライナで増加。消費量10億9408万t(同2.3%増)。中国、ブラジル等で増加。期末在庫量1億5196万t(同20.7%減)。アルゼンチン等で増加、中国、米国、メキシコ、EU等で減少(前月に比べ、中国で下方修正)。在庫率は13.9%で前年度に比べ4.0ポイントの減。
▽米(精米)=作付面積が減少した中国等で減少することから、世界の生産量は前年度より減る見込み。世界の消費量は生産量を上回り、期末在庫量は前年度より低下する見込み。
生産量は4億8780万t(対前年度比0.2%減)。中国等で減少。消費量は4億8791万t(同1.3%増)。期末在庫量1億4375万t(同0.1%減)。中国等で増加。在庫率は29.5%と、前年度に比べ0.4ポイントの減。
▽大豆=前年度減産となったアルゼンチン等で回復が見込まれることから、世界の生産量は前年度より増える見込み。中国、アルゼンチン等で需要が拡大することから、世界の消費量は生産量を上回り、期末在庫量は前年度より低下する見込み。
生産量は3億5949万t(対前年度比6.8%増)。アルゼンチン等で増加、米国で減少(前月に比べブラジルで上方修正)、消費量は3億5429万t(同4.4%増)。中国、アルゼンチン等で増加(前月に比べ中国で下方修正)。期末在庫量は9827万t(同2.3%減)。アルゼンチン、米国等で増加、中国で減少(前月に比べ米国、アルゼンチンで上方修正)。在庫率は27.7%と、前年度に比べ0.6ポイントの減となっている。
(関連記事)
・【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】(090)精密農業の行きつく先は?(18.07.13)
・米国政府にすべてのGM原料の食品表示を求める 生活クラブ(18.07.11)
・1トンあたり1550円値上げ 7-9月期配合飼料-JA全農(18.06.27)
・海外ネットワークで飼料原料を安定調達 JA全農(18.04.02)
・1トンあたり約1100円値上げ-JA全農 4~6月期の配合飼料価格(18.03.26)
・(072)10年後の貿易量見通しから見える世界(18.03.02)
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
アメリカ・バースト【小松泰信・地方の眼力】2025年4月30日
-
【人事異動】農水省(5月1日付)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
備蓄米 第3回は10万t放出 落札率99%2025年4月30日
-
「美杉清流米」の田植え体験で生産者と消費者をつなぐ JA全農みえ2025年4月30日
-
東北電力とトランジション・ローンの契約締結 農林中金2025年4月30日
-
大阪万博「ウガンダ」パビリオンでバイオスティミュラント資材「スキーポン」紹介 米カリフォルニアで大規模実証試験も開始 アクプランタ2025年4月30日
-
農地マップやほ場管理に最適な後付け農機専用高機能ガイダンスシステムを販売 FAG2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日