24年産米 11月相対取引価格 60kg2万3961円 前年同月比+57%2024年12月20日
農林水産省は12月20日、2024年産米11月の相対取引価格を公表した。
全銘柄平均で60kg2万3961円となり、前年同月比で+8721円(+57%)となった。前月比では+141円(+1%)だった。
出回りからの年産平均価格は2万3388円で2006年から行われている相対取引価格ではもっとも高い。それ以前に価格形成センターで取引が行われていた平均価格は1993年の2万3607円に次ぐ価格となっている。ただし、価格形成センターの入札結果では2003年12月の第8回取引での2万5120円がもっとも高い。
相対取引数量は15万tで10月にくらべて55%と減った。ただ、前年同月比では+10%となっており、「契約が前倒しになった分が前年に戻りつつあるのではないか」(農水省)という見方も出ている。
産地銘柄別に価格をみると前月比で113%から87%となっている。10月よりさらに10%以上上げた銘柄がある一方、価格を下げた銘柄も80産地銘柄のうち21産地銘柄(26%)ある。今後の取引価格が注目される。
もっとも高い産地銘柄は10月に続き茨城コシヒカリで60kg2万8467円で対前月比106%となった。取引数量(契約数量)は4471tとなった。ついで山形つや姫で2万7738円、北海道ゆめぴりかが2万7485円となっている。
茨城コシヒカリの取引価格が上昇したのは8月の需要急増で店頭から米がなくなるなか、首都圏近郊産地から新米の前倒し供給で集荷競争が激しくなった結果とも見られている。
一方、販売数量は11月になって前年同月比で全体では+10%となったが、産地銘柄によってばらつきが大きい。10月より2~3倍売れた銘柄がある一方、前月比2割にとどまるなどの銘柄もある。
収穫期の違いによる契約数量の違いも想定されるが、集荷率の低下も指摘されている。10月末時点の集荷数量は前年同期比91%と10%ほど少ない。
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