売上高5.0%増 2025年3月期第3四半期決算 明治ホールディングス2025年2月13日
明治ホールディングスは2月10日、2025年3月期第3四半期(2024年4月1日~12月31日)の決算短信を発表した。
第3四半期連結累計期間の売上高は、8750億2600万円(前年同期比5.0%増)。営業利益は664億5400万円(同4.7%減)、経常利益は650億3800万円(同4.8%減)。親会社株主に帰属する四半期純利益は436億2400万円(同2.9%減)となった。
セグメント別の概況は以下のとおり。
<食品セグメント>
原材料価格の上昇に対して、価格改定によるコスト上昇分の吸収に取り組んだ。また、国内では主力カテゴリーにおける付加価値提案の強化、BtoB事業の成長拡大にも取り組み、海外では、中国事業におけるリバイバルプランの実行を通じて収益性の改善に努めた。
◎デイリー事業(プロバイオティクス、ヨーグルト、牛乳、海外)
売上高は前年同期を下回った。国内では、ヨーグルトの「明治ブルガリアヨーグルト」や牛乳の「明治おいしい牛乳」が堅調に推移したが、プロバイオティクスが宅配チャネルの不調により減収。海外では、中国の市販用牛乳・ヨーグルト事業が、リバイバルプランの実施にともなう販売先の絞り込みにより減収となった。
営業利益は前年同期を大幅に上回った。国内では、原材料コストの増加を価格改定でカバーしたことに加え、生産体制の見直しに伴う製造間接費の低減などにより増益となった。海外では、中国の市販用牛乳・ヨーグルト事業におけるリバイバルプランの着実な遂行により赤字額が縮小した。
◎カカオ事業(チョコレート、グミ、海外)
売上高は前年同期を大幅に上回った。国内では、チョコレートが価格改定効果に加え、「チョコレート効果」を中心に主力ブランドが好調に推移したことで増収となった。グミは、主力品の「果汁グミ」が好調に推移したが、一部商品の終売影響などにより減収。海外では、中国事業は「アーモンドチョコレート」が好調に推移し、米国事業はチョコスナックを中心に大幅に伸長した。
営業利益は前年同期を上回った。国内は、原材料コストの増加を価格改定や容量変更によりカバーし増益。海外は、米国事業での設備増強によるコスト増などにより減益。
◎ニュートリション事業(乳幼児ミルク、スポーツ栄養、高栄養食品、海外)
売上高は前年同期を上回った。国内では、スポーツプロテイン「ザバス」が増収となり、海外では、ベトナムなどでの粉ミルクの販売が好調に推移した。
営業利益は前年同期を下回った。国内はスポーツプロテインの増収により増益となったが、海外において事業拡大のための先行投資費用が増加した。
◎フードソリューション事業(BtoB、チーズ、フローズンデザート、海外)
売上高は前年同期を上回った。国内では、業務用商品が、提案強化による取り扱い拡大により好調に推移。フローズンデザートも主力の「明治エッセルスーパーカップ」が好調に推移した。海外では、中国のフローズンデザート事業が需要期における天候不順の影響により大幅減収。
営業利益は前年同期を大幅に下回った。中国の業務用牛乳・クリーム事業やフローズンデザート事業の新工場稼働によるコスト増に加え、中国のフローズンデザート事業の減収が影響。国内はBtoB事業の増収などにより増益となった。
◎その他事業(乳原料、国内独立系子会社)
売上高は前年同期を下回った。脱脂粉乳など乳原料の販売が減少。子会社では、糖類を扱う商社が好調に推移したが、飼糧子会社が減収となった。
営業利益は前年同期を大幅に下回った。減収に加え、原材料コストの上昇などが影響。子会社では、飼糧子会社が原材料コストの減少により増益となった。
<医薬品セグメント>
売上高は前年同期を大幅に上回り、国内事業、海外事業ならびにワクチン・動物薬事業の全ての事業で前年同期を大幅に上回った。
営業利益は前年同期を大幅に下回った。国内事業が前年同期を大幅に上回り、海外事業も前年同期を上回ったが、ワクチン・動物薬事業が新型コロナウイルス感染症に対する次世代mRNAワクチン「コスタイベ」の評価減などの影響により前年同期を大幅に下回った。
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