27年6月末 最大245万tの民間在庫 米の需給見通し2025年10月31日
農水省は10月31日の食糧部会に米の基本指針の変更案を示した。
2025年産の生産量は9月25日現在の予想収穫量の748万t(玄米ベース、以下同)とした。このうち生産者ふるい目幅1.8mm以下で1.7mm以上は32万tと見込むが、米価が高騰しているためほぼ全量が主食用に供給されると見込んでいる。
また、政府備蓄米の供給量は9月の指針では24万tとしていたが、申込みが確定したため23万tに変更する。6月末の民間在庫量は155万tに確定した。
この結果、令和7年/8年の主食用供給量は926万tとなる。
一方、この間の需要量は694万t~711万tと見込み、令和8年6月末の在庫量は215万t~229万tと過去10年で最大の量となる見込みだ。
一方、令和8年/9年の主食用米需要量は直近5年の一人当たり消費量や人口推計、さらにインバウンド需要を6.6万tと見込み、694万t~711万tとした。
これに基づき令和8年産の生産量は需要量に対して余裕を持たせるための最大値711万tとした。余裕を持った生産量とするため、令和9年6月末の民間在庫量は215万t~245万tと過去にない水準まで増える見込みとなった。
生産量に余裕を持たせたのは令和6年産米の生産量が679万tだったが、令和5年/6年の需要量が713万tと生産量を上回っていたからだ。
「減産ではない」農水省
一方、令和8年産の生産量711万tは7年産の748万tと比べれば少ない。しかし、農水省は「減産の方針を示したわけではない」と強調する。
需給見通しには含めていないが、農水省は8年産米では事前契約による政府備蓄米の買い入れを21万t予定している。それを合わせると732万tとなる。
また、7年産米の生産量748万tは作況単収指数102となったため。農水省は豊作分を16万tと見込んでおり、平年作であれば8年産の適正生産量732万tと同水準となることから、7年産から減産するわけではないと説明する。ただ、高米価が続くなか、政府備蓄米の事前契約が計画どおりに進むかは見通せない。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(167)食料・農業・農村基本計画(9)肥料高騰の長期化懸念2025年11月8日 -
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(84)グルコピラノシル抗生物質【防除学習帖】第323回2025年11月8日 -
農薬の正しい使い方(57)ウイルス病の防除タイミング【今さら聞けない営農情報】第323回2025年11月8日 -
【注意報】冬春トマトなどにコナジラミ類 県西部で多発のおそれ 徳島県2025年11月7日 -
米の民間4万8000t 2か月で昨年分超す2025年11月7日 -
耕地面積423万9000ha 3万3000ha減 農水省2025年11月7日 -
エンで「総合職」「検査官」を公募 農水省2025年11月7日 -
JPIセミナー 農水省「高騰するコスト環境下における食料システム法の実務対応」開催2025年11月7日 -
(460)ローカル食の輸出は何を失うか?【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年11月7日 -
「秋の味覚。きのこフェア」都内の全農グループ店舗で開催 JA全農2025年11月7日 -
茨城県「いいものいっぱい広場」約200点を送料負担なしで販売中 JAタウン2025年11月7日 -
除草剤「クロレートS」登録内容変更 エス・ディー・エス バイオテック2025年11月7日 -
TNFDの「壁」を乗り越える 最新動向と支援の実践を紹介 農林中金・農中総研と八千代エンジニヤリングがセミナー2025年11月7日 -
農家から農家へ伝わる土壌保全技術 西アフリカで普及実態を解明 国際農研2025年11月7日 -
濃厚な味わいの「横須賀みかん」など「冬ギフト」受注開始 青木フルーツ2025年11月7日 -
冬春トマトの出荷順調 総出荷量220トンを計画 JAくま2025年11月7日 -
東京都エコ農産物の専門店「トウキョウ エコ マルシェ」赤坂に開設2025年11月7日 -
耕作放棄地で自然栽培米 生産拡大支援でクラファン型寄附受付開始 京都府福知山市2025年11月7日 -
茨城県行方市「全国焼き芋サミット」「焼き芋塾」参加者募集中2025年11月7日 -
ワールドデーリーサミット2025で「最優秀ポスター賞」受賞 雪印メグミルク2025年11月7日


































