NON-GMトウモロコシの供給協定を延長 全農2014年10月17日
JA全農は非遺伝子組み換えトウモロコシを供給するための米国種子メーカーとの業務提携を5年間延長した。10月7日に米国で調印した。
JA全農は非遺伝子組み換えトウモロコシ(NON-GMトウモロコシ)を国内に長期安定供給するため、種子を発注する業務提携を米大手種子メーカーのパイオニア社と平成23年に締結した。この「パートナー・プラス・シード・プログラム」は日本のNON-GMトウモロコシの需要予測をもとに全農がパイオニア社に種子の開発を発注し、同社から種子提供を受けた米国農家が栽培したトウモロコシを全農が集荷して日本に供給するというスキーム。5年契約で来年期限を迎えることから、今後も安定的に供給するため延長した。
10月7日の調印式には今年新たに結成された「NON-GMトウモロコシ推進協議会」も立ち会った。同会は生協のグリーンコープ連合会と生活クラブ連合会が7月に設立した。世界的にGM作物の作付けが広がり、NON-GM作物の確保が難しくなっているなか、「選択できる食品の生産から消費」を持続させるためにNON-GM食品、飼料の取り組みを共同して進めることを目的にしている。
米国トウモロコシのGM比率は93%まで拡大した。トウモロコシ価格の高騰を受け農家はGM導入で収量確保を図ってきた。ただ、米国のトウモロコシは2年連続で豊作でトウモロコシ価格は下落している。そのためNON-GMプレミアム価格も軟化しており、NON-GMトウモロコシの作付け誘導に有利な状況も生まれているという。JA全農は飼料用トウモロコシを米国などから年間400万t輸入しているが、このうちNON-GMは60万t程度を取り扱う。今後もこの業務提携をもとに持続的な供給に取り組む。
(写真)
NON-GMトウモロコシの安定供給のため調印式に臨んだ関係者。左から福岡良行・生活クラブ連合会専務、ダニエル・B・ジョーンズ・パイオニア社マーケティングシニアマネージャー、中井孝子・生活クラブ千葉理事、森竜二・JA全農畜産生産部穀物課長、ジャームズ・スティッツライン・CGB社市場開発マネージャー。
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