戦後の農村読書傾向が一目 家の光協会2013年6月5日
毎年、全国の農村の読者調査を行っている家の光協会は、戦後の調査結果を『全国農村読者調査のあゆみ(1946?2012)』として冊子にまとめた。雑誌も含めた戦後の農村の読書傾向が一目で分かる。
家の光協会は戦後、事業をスタートさせた1946年から「全国農村読書調査委」を実施している。調査方法などの一部変更はあるが、今日まで継続し、2013年で68回を数える。
月刊・週刊の雑誌、書籍を含めた総合読書率と雑誌、月刊誌、週刊誌、書籍に分けて分析。それぞれの傾向を見ると、総合読書率は、1980年代末から90年代前半は80%?90%近い水準にあるが、2010年代には55%?70%に20ポイント近く低下した。全国と同じく農村の読書離れを示している。
男女別では、90年代までは大差なかったが、2000年代に入ると差が開き、女性の読書率が高くなった。雑誌も同じ傾向を示すが、月刊誌では『家の光』が、データのある1960年以降、毎年ベスト10のトップで、週刊誌では80年代から『女性自身』がこの座を占めており、女性の読書率の高さを裏付ける。
書籍の読書率は、相対的に低く、ピークの90年代前半が50%半ばで、2010年代は30%台。ベスト10のトップは、60年代が『人間の条件』『愛と死をみつめて』、70年代が『徳川家康』『恍惚の人』『青春の門』『人間の条件』、80年代『窓ぎわのトットちゃん』、90年代『三毛猫ホームズ』、2000年代『ハリーポッター』、2010年代『ONE PIECE』などが登場している。
(写真)
戦後の農村の読書傾向が分かる『全国農村読書調査のあゆみ』
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