家族経営の支援を「農業構造の変化と展望」で2017年8月31日
「農林金融」9月号
農林中央金庫の9月1日発行の月刊誌「農林金融」が、「農業構造の変化と展望」をテーマに取り上げている。農業経営体の規模は大きくなっているが、特に野菜・果樹等では、いぜん家族経営体が大宗を占めており、農協は従来の生産組織を通じた営農支援で産地強化をはかる必要があると指摘している。
品目別では、稲・野菜・果樹、畜産のうち酪農・肉用牛などで家族経営体が大宗を占める。耕種でも多くの品目で家族経営体が過半を占めており、農協・農協系統は「企業的経営が中心となる中小家畜および集落営農等から発展する大規模土地利用型経営体への対応を強化する一方、家族経営中心の野菜・果樹等では、従来の生産組織を通じた産地強化に継続して取り組む必要がある」としている。
また、稲作では小規模層の減少と規模拡大が進み、認定農業者の割合は40.9%に増えたが、一方で作付面積1ha未満が稲作経営全体の7割を占めている。「今後も農家戸数は減少し、農地集積が進む見込みだが、農地の面的集積と労働力確保が課題。また農業政策は農業成長産業化路線を転換し、資源循環や地域社会、消費者との連携を重視する方向を目指すべきだ」と主張している。
(関連記事)
・農家1戸あたりコメ在庫量 前年並の531kg(17.07.31)
・【協同組合だからこそできるJA全農の事業】目指すは農家の生産性向上と所得増大(17.07.21)
・「本当に豊かになる交渉か」 日・EU交渉で緊急集会 農家やJA等500人が訴え(17.06.29)
・政府の農協改革で農家は幸福になれるのか?(17.05.16)
・法人経営体10%増加-28年農業構造動態調査(16.06.30)
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日
-
キウイブラザーズ新CM「ラクに栄養アゲリシャス」篇公開 ゼスプリ2025年4月30日
-
インドの綿農家と子どもたちを支援「PEACE BY PEACE COTTON PROJECT」に協賛 日本生協連2025年4月30日
-
「日本の米育ち 平田牧場 三元豚」料理家とのコラボレシピを発表 生活クラブ2025年4月30日
-
「子実トウモロコシ生産・利活用の手引き(都府県向け)第2版」公開 農研機構2025年4月30日
-
「金芽ロウカット玄米」類似品に注意を呼びかけ 東洋ライス2025年4月30日
-
令和7年春の叙勲 JA山口中央会元会長・金子光夫氏、JAからつ組合長・堤武彦氏らが受章2025年4月29日
-
【農協時論】農政の基本理念と政策へのJA対応 宮永均JAはだの組合長2025年4月28日
-
【'25新組合長に聞く】JAようてい(北海道) 金子辰四郎組合長(4/11就任) 「国民の胃袋」支える誇り胸に2025年4月28日
-
経営支え夢を応援 地域農業の発展、金融の力で 先進事例にみるJA・信連の取り組み(上)2025年4月28日
-
全農 備蓄米 4月に5万5000t出荷2025年4月28日
-
経営支え夢を応援 地域農業の発展、金融の力で 先進事例にみるJA・信連の取り組み(下)2025年4月28日
-
【JA人事】石塚克己(茨城県)石塚克己組合長を再任(4月26日)2025年4月28日
-
令和7年度「3-R畜産たい肥散布体験会」を開催 JA全農ひろしま2025年4月28日
-
【注意報】ムギ類に赤かび病 県内全域で多発のおそれ 愛知県2025年4月28日
-
二重米価制で農政を刷新せよ【森島 賢・正義派の農政論】2025年4月28日