営農管理システムZ-GIS 情報共有機能を追加 JA全農2020年6月3日
JA全農は営農管理システム「Z-GIS」にユーザーが情報を共有、集約できる新たな機能を追加し6月1日からサービス提供を始めた。
Z-GISはインターネット上の電子地図とエクセルのワークシートを結びつけた地理情報システム(GIS)で、作付け品目・品種、生産履歴などを入力することで地理情報と栽培データを一括管理できるシステムだ。
今回追加した新機能は「グループ情報共有化機能」と「親子機能」。営農情報を共有することで、契約栽培の管理、作業受委託の申請・管理などの効率化をはかることができる。いずれも申請に基づいて設定する。
グループ情報共有化機能はクラウド上で共有したいファイルを設定すればユーザー間で情報が共有できる。たとえば、生産者ごとの今年の作付け計画を共有すればその地域でどのような作付け予定となっているかを把握することができる。生産部会が部会員の合意のもとこの機能を利用すれば出荷計画なども立てやすくなる。
一方、親子機能は親として設定したユーザーが子として設定したユーザーの同意のもとで、必要な情報を集約することができる機能だ。親である管理者が情報を入力するフォーマットを作成して子に提供、子は提供されたこのフォーマットに入力すれば、親は子全員のデータを集約することができる。たとえば、収量を集約する必要があれば、その項目のデータを吸い上げれば把握が可能となる。
産地では契約栽培が増え、JAが出荷予定をとりまとめて加工業者に出荷計画を伝えるなど業務がある。現在は部会員から予定をとりまとめ、FAXで連絡するといった方法も多いが、この機能を使って出荷予定数量と出荷日予定日についてJAがユーザーから情報を吸い上げれば予定を把握、取引き先にメールなどで連絡することも可能だ。
そのほか作業受委託の申請・管理も効率化がはかれるほか、JAから土壌診断・センシング結果を配信して組合員の営農管理をサポートしたり、JAとして農地台帳を作成し組合員への提案型事業の推進に役立てることもできそうだ。
Z-GISはエクセルの様式を活用しているのが大きな特徴で「つかみたい情報を自分で設定できる」(JA全農スマート農業推進室)ことから、JA全農では地域農業の振興に活用してほしいとしている。
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