JAの活動:JA新組合長に聞く
【'24新組合長に聞く】JAにったみどり(群馬県)新井順一組合長 儲かる野菜産地へ全力2024年6月19日
役員の改選期を迎え、全国のJAで新しい組合長が誕生している。折しも「基本法」(食料・農業・農村基本法)が25年ぶりに改正となり、これからの農業の方向が示されたが、具体的な施策はこれから。一方でJAグループは、今年10月の第30回JA全国大会を控え、いま組織協議が進んでいる。この重要な転換期に農業・JAについてどのようなビジョンをもってJAの運営に臨むか。群馬県JAにったみどりの新井順一組合長に聞いた。
新井順一 代表理事組合長
50年間農業に従事していました。農家の喜びも苦しみも分かっているつもりです。担い手不足、生産資材価格高騰のなかでプロの農家は本当によく頑張っています。少しでもこうした農家の努力が報われる農業を実現していかなければならないと思っています。
そのためには、なんといっても儲かる農業を確立することです。北関東にある管内は、大消費地に近いこともあり、野菜の主産地です。JAの野菜の取扱高のなかで野菜は約70億円と、6割近くを占めます。
全国でもトップクラスのナスを始め、売れ筋のキュウリ、トマトなど数多くの品目があります。私も40㌃のハウスでミニトマトを作っています。従って営農販売はJAにったみどりの重要な事業です。フェリーを使った北海道への出荷にも挑戦しています。
産地の維持を考えると、大きな課題は担い手の確保です。特に中小規模の野菜農家は高齢化が進んでいます。JAでは直売所などでこうした農家の支援をしていますが、我々は品質のよい野菜を供給しているのだから、もう少し価格がよくならないかなと思っています。
コストの価格転嫁は難しい面もあるが、その仕組みをJAも提案する必要があります。
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