JAの活動:第6回JA営農・経済フォーラム
ブランド化で有利に JAならけん 北吉温能理事【第6回JA営農・経済フォーラム】2020年11月14日
奈良県は、農業産出額は多くはないものの、柿や小菊など全国で1、2位を誇る品目もある。JAは、意欲ある担い手と協働し高収益作物への転換や、農産物のブランド化と生産拡大、販路開拓を図っている。
![JAならけん 北吉温能理事](https://www.jacom.or.jp/noukyo/images/toku20111401_1.jpg)
北吉温能理事
奈良県は、農業産出額は多くはないものの、柿や小菊など全国で1、2位を誇る品目もある。JAは、意欲ある担い手と協働し高収益作物への転換や、農産物のブランド化と生産拡大、販路開拓を図っている。
平成27年にJAならけん営農経済委員会を設置し重点取組事項を設定した。農業者の所得向上に向けた柿、茶、花、イチゴ、ナスなどのブランド化や高付加価値化、県内需要に応える米の買い取り販売と多様な実需者への販路拡大に取り組んでいる。また、平成25年には県中部に農産物直売所「まほろばキッチン」を設置、30年にはJR奈良駅前にもオープンした。県産農産物が一堂に集まる場で年間70万人が来店するバイキングレストランも併設し、食と農と観光を結びつけ、地元への食材提供と活力ある地域社会づくりを担っている。
生産コストの低減では生産資材の品目の集約によるなどで仕入れ価格3%カットや、主要な担い手向けの低コスト、省力化資材の提案、各経済センターで土壌診断に基づく適正な施肥の実施などに取り組んでいる。生産拡大に向けた園芸農家の作業負担を軽減する農作業支援や作業受託も拡充している。農家組合員の多様なニーズに応えるTAC活動(28人)の充実も図る。
経営基盤の強化に向けて、営農経済部門が独り立ちできるような収益力向上と店舗再編による経営の効率化などによる収支改善に取り組まなければならない。購買事業のシェア拡大と適正な供給価格設定に向けたルール整備などで営農経済事業の事業総利益を1億円程度増やすとともに、葬祭、直売所など本店部門での事業総利益の1~2億円の増加を図る。一方で配送業務の合理化と各種業務の標準化、経済施設の見直しなどで事業管理費を4~5億円削減するなどの取り組みを通じ全体収支を7~8億円改善することが目標。
農業を持続可能とする仕組みづくりへの挑戦、総合事業を通じた豊かで暮らしやすい地域社会の醸成、協同組合運動を通じた組合員との結束強化を3つの柱として取り組み、なくてはならないJAならけんを目指して取り組んでいく。
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