【TPP】政府に要請書提出 コープネット2013年4月16日
生協のコープネット事業連合と会員6生協(コープみらい・いばらきコープ・とちぎコープ・コープぐんま・コープながの・コープにいがた)は、4月15日、「TPP交渉参加」に関する要請書を政府に提出した。
「要請書は、TPP交渉について「与党内、各種団体、農業団体、また、マスコミ等も意見が分かれ国論が二分されて」おり「不安や戸惑いの声が多くの国民から寄せられ」ているとし、「TPPの内容の詳細は不明で、ますます不安が募って」きているので、「政府は、国民との誠実な対話を進め、わかりやすく情報を公開し、国民の利益を第一に考え、交渉に臨むことが求められて」いると指摘。
さらに、「TPPに参加したことで日本の農林水産業が衰退する、食の安全が脅かされる、国民皆保険が壊される、ISD条項などの乱用による国の主権侵害が起こるなど、国民の暮らしに多大な負の影響が出るのではないかという不安が増大」している。「私たちはそのようなことがあってはならず、国民が安心して暮らせる社会の実現に向けたルール作りが大切である」と考え、要旨以下のような内容の要請を行った。
【要請内容の要旨】
1.各分野における交渉内容を適宜わかりやすく情報公開し、広く国民的議論ができるような進め方を求める。
2.食料の安定確保は国の責務。世界的な食料需給の構造的ひっ迫の中で、食料を安定的に確保するためには、国内農業の自給力を向上させ競争力を持たせることが必要。国内で食料を作り続けるために、農林水産業が自由貿易と共存共栄できるルールや仕組み作りを求める。
3.政府の実効ある農業政策が定まらず、国内農業の先行きについて、生産者、消費者とも大きな不安を抱いている。改めて日本の農業を再生・強化していく施策を求める。
4.食品安全基準は、科学的根拠に基づく国際基準の順守と予防原則の尊重を基本としつつ、それぞれの国の食生活や食料生産の事情を勘案したものになるように求める。あわせて、国民とのリスクコミュニケーションを効果的に取り組むことを求める。
5.国民皆保険制度や保険・金融サービス分野に関して、国民にとって必要な制度や運用が後退することがないよう、とりわけ生協組合員の助け合いの精神・相互互助の目的から誕生した共済制度の加入者の利益が守られるように求める。
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