「農協の制度改革に強い懸念」JJCが声明2014年6月2日
日本協同組合連絡協
日本協同組合連絡協議会(JJC)は5月30日、政府の規制改革会議が提案した「農業協同組合の見直し」に対し、「協同組合の自主・自立を考慮しない一方的な制度改革に強い懸念を表明する」との協同声明を発表した。JJCのほか、協同組合関係団体が賛同を表明している。
声明では、東日本大震災で果たした協同組合の役割を挙げ、「相互扶助の精神に基づき、それぞれの事業特性を発揮し、地域のくらしと産業の復興に努めてきた」と指摘。また、2012年の「国際協同組合年」に触れ、これは国連が「世界が金融や経済の危機に直面する中で、「協同組合の持つ社会や経済の安定に果たす役割を高く評価したため」であり、日本政府も「協同組合の発展をできる限り後押し」すると表明したと明記。
その上で、協同組合も時代の変化に応じた改革の努力は必要だが、しかしそれは「あくまで組合員の立場に立った協同組合自身による自己改革が基本」と強調した。
そうした意味で、今回の規制改革会議の提案は「自主・自立、民主的運営を基本に組合員の出資・運営参加により事業を実施する協同組合のあり方が考慮されておらず、一方的に制度改革を迫るものであり、強い懸念を感じる」と結んでいる。
なおJJCは農協、生協、漁協、森林組合など、国際協同組合同盟(ICA)に加盟する協同組合14団体で構成されている。またこの声明には、生活クラブ事業連合生活協同組合連合会、全国厚生農業協同組合連合会など6団体が賛同を表明している。
(関連記事)
・【特別寄稿】"農協改革"ついに本丸へ 福間莞爾・総合JA研究会主宰(2014.05.30)
・農政審でも農協議論を 企画部会で意見(2014.05.30)
・【農協改革】事業譲渡案に反論 農林中金(2014.05.27)
・【農協改革】安倍総理、農協改革に意欲(2014.05.20)
・規制改革会議の農協つぶし(2014.05.19)
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
アメリカ・バースト【小松泰信・地方の眼力】2025年4月30日
-
【人事異動】農水省(5月1日付)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
備蓄米 第3回は10万t放出 落札率99%2025年4月30日
-
「美杉清流米」の田植え体験で生産者と消費者をつなぐ JA全農みえ2025年4月30日
-
東北電力とトランジション・ローンの契約締結 農林中金2025年4月30日
-
大阪万博「ウガンダ」パビリオンでバイオスティミュラント資材「スキーポン」紹介 米カリフォルニアで大規模実証試験も開始 アクプランタ2025年4月30日
-
農地マップやほ場管理に最適な後付け農機専用高機能ガイダンスシステムを販売 FAG2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日