生産資材高止まりで経営厳しく 農業物価指数 農水省2024年9月3日
農水省が8月30日に公表した7月の農業物価指数によると、前年に比べて飼料、肥料などの価格は下がったが農機具、光熱動力が上昇したことで生産資材が高止まりしている。農機具の価格指数は6月に続き過去最高で、厳しい経営状況が続いている。
肥料の価格指数(2020年=100)は139.1で対前月比では1.9%上昇したが、対前年同月比では▲2.2%低下した。
2023年平均指数の147.0に比べれば低下しているが、肥料価格が上昇し始めた22年平均指数は130.8だったことからすると、依然として高止まりが続いている。
飼料の価格指数は142.7で対前月比では2.3%上がったが、対前年同月比では▲1.7%低下した。飼料も2023年平均指数の145.7に比べればやや低下したが、高騰が始まった22年平均指数138.0より高い水準が続き、高止まりしている。
光熱動力は対前月比+1.4%、対前年同月比+3.4%の132.3で、農機具は109.4。対前月比+1.7%、対前年同月比+3.5%で、6月に続き過去最高を更新した。
一方、農産物の総合価格指数は109.8となった。米は対前月比で+0.3%、対前年同月比で+8.4%となり95.2となった。
鶏卵は対前年同月比▲29.3%と低下したが、野菜は+2.5%、果実は+22.9%上昇し、総合価格指数は4.4%上昇し109.8となった。
農業交易条件指数(農産物価格指数÷農業生産資材価格指数×100)は90.4となり、2020年を下回る厳しい経営状況が続いている。品目によっては販売価格が上昇したものもあるが、量販店での品切れやスポット価格高騰が話題となった米も、値上がり傾向とはいえ2020年の価格よりなお低い(この調査での農産物価格は、農業経営体が生産した農産物の販売価格から出荷・販売に要した経費を控除した価格である)。
価格転嫁の重要性が示されている。
重要な記事
最新の記事
-
新米を5キロ4000円以上でも買う人の割合18.3%【熊野孝文・米マーケット情報】2025年8月12日
-
新潟県産ブドウを5人にプレゼント 「にいがたフルーツプレゼントキャンペーン」第2弾 にいがた園芸農産物宣伝会2025年8月12日
-
カントリーエレベーターのコンクール開催 北部CEが最優秀賞 岐阜県農協CE協議会2025年8月12日
-
米の新たな流通モデル創出へ 吉備中央町と農業連携に向けた協議開始 泉大津市2025年8月12日
-
富山で就農「とやま農業未来カレッジオンライン説明会」参加者募集2025年8月12日
-
農業プロジェクト「ReFarm by SOLAMENT」本格始動 住友金属鉱山2025年8月12日
-
新潟上越の生産者と交流 棚田の景観と米作りに触れるツアー開催 パルシステム東京2025年8月12日
-
オーレックの乗用草刈機「みどり投資促進税制」対象機械に認定2025年8月12日
-
シンとんぼ(154)-改正食料・農業・農村基本法(40)-2025年8月9日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(71)【防除学習帖】第310回2025年8月9日
-
農薬の正しい使い方(44)【今さら聞けない営農情報】第310回2025年8月9日
-
農協悪玉論の理不尽 農協こそ日本の農の「最後の砦」 京都大学教授 藤井 聡氏2025年8月8日
-
JA全農が千葉県成田市でドローン実演会 KDDIと提携で農業用ドローン活用を加速2025年8月8日
-
【特殊報】トマト立枯病 県内で初めて確認 山口県2025年8月8日
-
【注意報】水稲の斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 山口県2025年8月8日
-
【注意報】ナシにハダニ類 県下全域で多発のおそれ 鳥取県2025年8月8日
-
【注意報】いねに斑点米カメムシ類 全域で多発のおそれ 山形県2025年8月8日
-
農水省幹部 需要見通し誤りを謝罪 自民部会2025年8月8日
-
トランプ関税で支援求める 自民党対策本部でJA全中2025年8月8日
-
(447)孤独担当大臣と「チャッピー」【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年8月8日