農政:石破首相退陣に思う
【石破首相退陣に思う】農政も思い切りやってほしかった 立憲民主党農林漁業再生本部顧問・篠原孝衆議院議員2025年9月12日
石破茂首相が9月7日、緊急記者会見を開き退陣を表明した。農政に通じる首相として期待を集めたものの、米政策の具体化を前に辞任に追い込まれた政権の総括と、持ち越された課題への対応が問われている。篠原孝衆議院議員に聞いた。

立憲民主党農林漁業再生本部顧問・篠原孝衆議院議員
議員宿舎の食堂で
石破茂さんと出会ったのは彼が1年生議員で29歳の時で、私は農水省の職員でした。
私は55歳で議員になりました。議員宿舎の食堂の片隅で一人朝食をとっている石破さんに、「政界は一寸先は闇というが、一寸先に光明が見えてくることもある」と励ましたこともあります。
首相就任にエール
総理就任時、ブログで「地方・農村に目を向ける石破首相にエールを送る」と書いたら、石破さんから「党内での立場が悪くなるのでは」と心配するメールが届きました。たしかに後援会長からは叱られましたが、石破さんも、率直な発言で自民党内での立場をさんざん悪くしてきたのですが。
石破さんは所信表明演説で石橋湛山を引きました。石破さんは、私が共同代表を務める石橋湛山研究会の重要メンバーで、会合では積極的に意見を述べていました。
「らしさ」出せず残念
そんな石破さんに農政も思い切りやってほしかったですし、夫婦別姓も原発依存脱却も日米地位協定見直しでも「石破らしさ」を発揮して実行すれば良かったのに、残念と思います。そうすれば小泉純一郎首相のように「抵抗」を突破できたのではないでしょうか。
所得補償、今こそ
参議院選挙で私たち立憲民主党は、「食料・農地直接支払い」を公約の柱に掲げ、1人区で8勝しました。米増産をめざすなら所得補償は必須です。
コロナ対策には8兆円、ガソリン補填にも8兆円の税金が投じられました。米に1兆円出してもバチはあたりません。日本農業を守るという点では、与野党対立はありません。誰が次の首相になっても、党を超えて連携し、農政を前に進めていかねばと思います。
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