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農政:JAは地域の生命線 国の力は地方にあり 農業新時代は協同の力で

地域と共栄担う運動体(上) 経済評論家 内橋 克人氏2016年9月30日

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どうするのか?この国のかたち食と農地域と暮らしを守るために

 「岩盤規制を打ち破るドリルの刃になる」と安倍晋三首相は事あるごとに自らの役割を口にして胸を張る。2013年10月にはアジア太平洋経済会議(APEC=インドネシア・バリ島)での基調講演(「域内最高経営者サミット」)で、翌14年1月には「世界経済フォーラム年次会議」(WEF=スイス・ダボス)で、といった具合だ。

◆協同組合の新たな役割

地域の人も准組合員としてJAの総会に出席(神奈川県JAはだの) 国内では、この9月12日、「規制改革会議」の後継組織としてスタートした「規制改革推進会議」(議長=大田弘子・政策研究大学院大教授)の初会合で、「GDP600兆円経済をめざして岩盤規制改革に徹底的に取り組む」と力をこめた。
 日本経済を縛る岩盤に穴を穿(うが)ち、この国を"規制のくびき"から解き放てば、それで活力溢れる経済社会が現れるという。ドリルを差し向ける先にまず農業、そして医療、エネルギー、労働、国家戦略特区の5大領域がある。なかで農業協同組合とその上部組織の「改革」は、なんとしてもやり遂げるべき「岩盤規制破壊」の第一と目された。
 アベノミクス「3本の矢」はいまや岩盤規制を打ち破る「ドリル」へと進化し、農業協同組合、その全国組織を指して日本経済と日本農業の成長を阻む既得権益集団とみなす。
 だが、岩盤規制なる言辞は安倍政権の専売特許ではない。すでにはやく1993年、時の細川護煕首相は「岩盤規制といわれる既得権の規制改革を強力に進めていきたい」と宣言した。
 同政権のもとで発足した首相の私的諮問機関「経済改革研究会」(平岩研)にはじまり、後の「総合規制改革会議」「規制改革・民間開放推進会議」(2006年)に至るすべての会議において、めざす規制改革の標的として常に農業協同組合、全中、全農、共済、信用など農協グループが名指しされてきた。
 なかで2002年12月、第一次小泉政権の時代、「総合規制改革会議」(議長=宮内義彦・オリックス会長=当時)が答申最終案をまとめた折り、農協について具体的に「信用・共済事業を含めた分社化」「農業経営の株式会社化(事業譲渡)」を建議している。時の内閣官房副長官が現首相その人であり、農協改革は時の政権が国民を前に「大見得を切る」のに格好の獲物となった。政権復帰をなしとげた安倍・自民党が真っ先に手をつけたのも、民主党政権下で廃止された規制改革会議の復活であった。宿願はいよいよ達成のときを迎えるのか。
 岩盤規制といえば、人びとは経済の活力を削ぐ"縄目"と信じ込むだろう。規制緩和万能、規制緩和一辺倒論が日本政治の大義として祀られてから20年―あまりに長い時間が過ぎた。
 政財界あげての「聖域なき規制改革」の大合唱はなおも間断なく盛り上げられ、そして常に日本農業と農協、その上部組織が「掘り崩すべき岩盤規制」の第一に掲げられている。
 農協に限らず、「協同組合」なる存在が安倍政権の経済政策にとって、眼前に立ちはだかる阻害要因、すなわち頑強な岩盤=抵抗勢力と映じているのではないだろうか。

■    ■

 「岩盤規制を打ち崩す」政治手法を求めて「規制改革会議」は分野ごとに審議を重ねてきた。農業と農協については「農業ワーキング・グループ」(座長・金丸恭文氏)であり、各回の議事概要が公表されている。「今後の農協改革の方向について」と題されたそれら議事録から読み取れるものは「農業市場化」への強い合意であり、農協の「行政的役割」からの撤退、「企業の農業参入」の自由化、「補助金行政」の見直しなど主要4点に絞ることができる。
 委員の一人は「農協に最も欠けているのはマーケティング・アンド・セールスである」といい、他の委員は「自給率より自給力がたいせつ」と力説する。さらに「農協が唯一の補助金の受け皿になっていることが非効率な農業を生む」などの発言が繰り返される。第7回(2013年11月)の会議では「...北海道などはものすごいポテンシャルを持ちながら、いろいろな特典を受けていて、ほんとうはいまの10倍できるのに、いまは貰えている補助金のなかで十分に生活ができるということから、モラル・ハザードに入り込んでいるのではないか」(原文のまま)との発言までなされている。委員の顔ぶれをみると現実の農業従事者は一人として存在しない。その異様に気付いた人びとは唖然とするだろう。
 同時に「協同組合」とは何か。「協同組合のめざすべき新たな価値」とは何か―「改革」と称しながら重大な問題意識の欠落もまた見逃すことができない。
 「事業性」と「運動性」をいかに両立させつつ豊かな地域社会を築いていくか―協同組合に課せられた役割と使命について認識を欠落させたまま、事務局(官僚)作成のたたき台(原案)が「異議なし」で素通りする。専門委員の一人、農業WGを牽引する本間正義・東大教授は「農業ビッグバン」の唱道者としてひろく知られる。
 経済におけるビッグバン・アプローチとは既存の権益と規制を蹴飛ばし、公的介入を排しつつ一気に市場経済へと移行を進める新自由主義的改革の政治・金融手法のことだ。はやくから本間氏はその「農業版」の必要性を力説してきた(たとえば日本経済新聞『経済教室』―農業ビッグバン必要―2005年6月17日など)。
(写真)地域の人も准組合員としてJAの総会に出席(神奈川県JAはだの)

・地域と共栄担う運動体 (上) (下)

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