「化学の力で持続可能な未来をつくる」BASF2013年2月28日
BASFは2月27日、東京・有楽町の国際フォーラムで「We create chemistryワールドツアー-Marketplace of innovation」を開き、同社の最新技術などを紹介した。
◆15の最新技術を展示
ワールドツアーは2012年1月からスタートし、約1年半かけて世界9カ所を巡るイベントだ。
会場には同社が「3つの主要分野」と位置付け積極的に研究開発を進めている「資源、環境、気候」、「食品と栄養」、「生活の質」をテーマに、液晶ディスプレイ、生分解性プラスチック、風力発電システムなど15の展示ブースを設置。それぞれ、最新の研究成果や技術開発などを紹介した。
農業関係では、モンサント社との共同研究ですすめている飼料用・食用の乾燥耐性トウモロコシが出品された。「水資源の問題がある地域でも持続可能な生産が可能で、昨年の米国の大干ばつでも、他の製品と比べて極めて優れた収穫を実現した」(ブース担当者)とアピール。2013年に米国西部で上市する予定だという。
そのほか、ブース展示とは別に、赤外線反射フィルムをつかったフロントガラス、高機能化学品をつかった多機能シート、天板には有機ソーラーパネルなど、同社の最新化学技術を結集して制作された自動車が展示され注目を集めた。
(写真)
ブースをまわる参加者たち
◆環境、経済、社会貢献をバランスよく結ぶ
主催者としてスピーチしたのは、アルベルト・ホイザーBASF東アジア地域統括本部アジア太平洋地域・事業開発担当プレジデントと、ヨルグ・クリスチャン・シュテックBASFジャパン代表取締役社長の2人。
アルベルト氏は、このツアーを「グローバルな対話の機会」であり、「化学のイノベーションをすすめ、持続的な地球の未来を切り拓く」ためにアイディアを交換する場だと紹介した。というのも、「2050年には地球の人口は90億人を突破する。しかし90億人が現在の生活を続ければ地球3個分の資源が必要になる」と予測されており、「こうした問題を解決できるのは化学にほかならない」からだ。世界中の研究者、顧客、マスコミらと情報・意見交換を行い、「持続的な地球の未来をつくるために化学のイノベーションをすすめたい」と強調した。
ヨルグ氏は「化学によって、環境保護、経済的な成功、社会貢献とをバランス良く結びつけたい」とこれからの技術開発に向けて抱負を語った。
(写真)
アルベルト氏(右)とヨルグ氏
(関連記事)
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