静岡県菊川市でビオトープ「クミカ レフュジア菊川」の落成式開く 里山再生で希少動植物の"待避地"へ クミアイ化学工業2025年4月25日
クミアイ化学工業は4月24日の「植物学の日」に合わせて、静岡県菊川市に創設したビオトープ(生物群集の生息空間)「クミカ レフュジア菊川」の落成式を開いた。同社の生物科学研究所に隣接する総面積3030平方メートルの広さで「戦略的自然再生を実践する」場と位置づける。
落成式での記念撮影
「レフュジア」は広範囲にわたって生物種が絶滅する環境下で局所的に種が生き残った"待避地"を意味する。周辺地域の里山再生を目指し、地元で生息する希少な動植物(絶滅危惧種・要注目種など)を導入し、生存に好適な環境を整えた。通常は非公開とするが、公開時期を定めた予約制により地域の住民や小中学校、研究所の見学者に公開。自然との共生を学ぶ体験型の環境教育の場として地域に貢献する。また、地域に生息する希少種に好適な環境の調査・研究や、ビオトープ周辺での農薬使用による農薬と希少種の共存の可能性も訴求する。
主催者あいさつを行う高木誠相談役
来賓あいさつを行う長谷川寛彦菊川市長
落成式では、主催者を代表して、社長在任当時に創設を手がけた高木誠相談役が「真のレフュジアになるには時間がかかるが、長い目で見ていただき、一人でも多くの人が生物多様性や自然環境保護に触れて欲しい」とあいさつ。来賓に招かれた長谷川寛彦菊川市長は「見学者が殺到するような場所になって欲しい」と期待を述べ、ハーモニカで「ふるさと」を披露した。
OBの菅谷昌司氏がビオトープの見どころを案内
世界農業遺産に認定された「茶草場農法」
関係によるテープカットに続いて、同社OBで創設にかかわった菅谷昌司氏(静岡県ホタル連絡協議会会長)がビオトープの見どころを案内した。ヘイケボタルも見られる「魅惑の湿地帯」や「ホタル舞うせせらぎ」、ミナミメダカやニホンイシガメが生息する「癒しの池」、日本固有の柑橘で絶滅危惧種に指定されているヤマトタチバナの「タチバナ樹園」、肥料や農薬を適切に使用することで生き物と共生する「加茂の水田」、希少なホンゲツの群落やエンシュウシャクナゲがある「遠州の里山」、世界農業遺産に認定された「茶草場農法」、秋の七草や虫たちを観察できる「なつかしの草原」。
重要な記事
最新の記事
-
純損失は1兆8078億円に 農林中金 2024年度決算2025年5月22日
-
【'25新組合長に聞く】JA魚沼(新潟) 久賀満氏(4/26就任) 魚沼産コシ、トップセールスに注力2025年5月22日
-
【'25新組合長に聞く】JA函館市亀田(北海道) 佐藤均氏(3/27就任) 農業生産への関与も検討2025年5月22日
-
【'25新組合長に聞く】JA釧路太田(北海道) 齋藤泰広氏(5/9就任) 頼れるJAで酪農守る2025年5月22日
-
新会長に西川久美氏(JAえひめ女性協会長) JA全国女性協2025年5月22日
-
備蓄米 第4回入札公告を取り消し 農水省2025年5月22日
-
6月14日に「新潟百姓一揆」 トラクター20台先頭 主食守るためデモ2025年5月22日
-
【JA人事】JAきたそらち(北海道)柏木孝文会長と岩田清正組合長を再任(4月8日)2025年5月22日
-
続・なぜ「ジャガイモ―ムギ―ビート」?【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第341回2025年5月22日
-
母の日のカーネーション相場は堅調──それでも生産は下げ止まらない【花づくりの現場から 宇田明】第60回2025年5月22日
-
日本人には「米守らねばという心」 パン工業会会長が指摘 高米価でも消費堅調2025年5月22日
-
令和7年度わかとりメイツ任命式 県産農産物をPR JA全農とっとり2025年5月22日
-
令和7年度鳥取県青果物出荷販売懇談会を開催 JA全農とっとり2025年5月22日
-
長野県産野菜ときのこキャンペーン第1弾 アンケートに答えた100人に豪華賞品 JA全農長野2025年5月22日
-
「新川きゅうり」の目揃い会を開催 ブランドの赤いシールでアピール JA全農とやま2025年5月22日
-
岐阜県農業大学校で農業機械の授業 JA全農岐阜2025年5月22日
-
「すこやか2025」に出展 野菜の摂取度を測って「3-R」を知ろう JA全農ひろしま2025年5月22日
-
「全国有数メロン産地ibaraki 旬のメロン」プレゼントキャンペーン JA全農いばらき2025年5月22日
-
ニッポンエールグミ「富山県産呉羽梨グミ」を発売 富山市長に発売を報告 JA全農とやま2025年5月22日
-
産地直送通販サイト「JAタウン」新規会員登録キャンペーン実施中 JA全農2025年5月22日