冷凍ハム 市場拡大の見込み 業務用食品まとめ2016年7月1日
(株)富士経済は人手不足や原材料価格の高騰などを受けて業態ごとの対策が一層重要になっている業務用食品について調査をしており、6月27日に第2回となる乳油製品、デザート、冷凍食品、ステープル、その他食品の5カテゴリー58品目をまとめた。
◆冷凍ケーキ ファストフードなどでも利用
冷凍で流通・保存し、解凍して提供するケーキが対象。長期保存できるため廃棄ロスを抑えることができる点で外食で広く使われている。
これまでは喫茶や給食での使用が多かったが、ファストフードやファミリーレストラン、ホテルビュッフェ、回転寿司、居酒屋などでの利用も増えている。2015年はホテルへの販売を中心に市場が伸びた。また一部メーカーが展開するアイスケーキは凍ったまま提供でき、新しい食感覚で支持され好調。
◆ソーセージ類 付加価値商品を強化
日本ハム・ソーセージ工業協同組合の食肉加工の分類であるウインナーやフランクフルトなどのソーセージで加工食品として生産されているものが対象。外食や中食、朝食のソーセージなどで使われている。
CVSの店舗数増加と串付フランクフルトの需要増加、調理パンでの使用の増加、カフェチェーンの食事メニューでCVSと差別化するためにソーセージ類を使ったメニューへの取り組みなどが要因となり、2015年の市場が拡大した。
スタンダードなソーセージやフランクフルトの価格競争が激化している一方、各メーカーは品質の高さや大人のおつまみ用など付加価値を提案した商品を強化している。
◆冷凍切り身魚(骨なし・骨ごと) 高齢者施設・病院向け増加の見込み
未調理、調理済みの両方が対象。骨なしタイプの需要は高齢者施設や病院が全体の4割を占めている。
2015年は同施設や病院向けの需要が増加。2016年も市場拡大が続くとみられる。また上位メーカーを中心に外食や中食向けの拡販を強化していることも市場拡大の要因とみられる。
未調理タイプの需要が価格面からも高いが、人手不足の深刻化により調理済みタイプの需要も高まっている。
◆冷凍焼きそば類 ニーズに特化した付加価値商品
焼きそば類用めんを冷凍した商品のほか、ゆでめんや蒸しめんを調味料で味付けし、かやくを加えて完全調理した後、急速凍結した調理済みめんが対象。品質の向上とともに外食で調理の簡略化に役立つと評価され、2000年代後半から市場拡大した。
2015年は夏場に好天に恵まれ、レジャー施設などでの販売が好調だった。今後の大幅な伸びは、価格競争なども激しいため難しいとみられている。近年、新奇性のあるメニューがキット商品で投入されているが、調理に手間がかかり定着が難しい。各ユーザーのニーズに特化した付加価値商品の展開が求められる。
◆冷凍ハムカツ類
従来は薄切りタイプが主流で中食惣菜やベーカリーのフィリング向けだったが、近年は厚切りタイプでボリューム感、値ごろ感、見栄えなどの要因で量販店惣菜向けで好調。
2015年はCVSカウンターのファストフードメニューでも利用されたため市場が大きく伸びた。2016年も市場拡大が見込まれる。
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