カインズ、デニーズなど「国産FSC 認証木材」製品の採用が拡大中 FSCジャパン2021年1月6日
国際的な森林認証制度FSC(ForestStewardshipCouncil)の普及啓発を行うFSCジャパンは、国産FSC認証木材を使った製品が様々な業種で採用が拡がっていることに注目。その最新事例を紹介している。
FSC認証製品を緑色の棚に陳列したカインズの店舗
SDGsやESG投資の普及で、森林資源を使用する企業にとって、持続可能な資源調達の重要性が増す中、カインズ、デニーズ、シャネル、きじまなどの異なる業種で国産FSC認証材を使用した製品が採用されている。
世界の森林破壊が問題視される中、日本は森林率世界2位の森林大国でありながら、木材自給率は36.6%。日本で消費される木材の多くを海外からの輸入に頼っている。こうした中、木材自給率の向上をめざし、国産材の活用が推進されており、国内の森林でも違法伐採による逮捕者が出るなど、持続可能な森林の利用は国産材を使用する上でも重要な観点になりつつある。
森林の生物多様性や人権への配慮を確認する上で一つの目印となるのが森林認証。海外からの輸入木材を原材料とした製品に比べ、国産木材を使用した製品では普及が遅れ、課題となっていたが、その状況に変化の兆しが現れている。
大手ホームセンターのカインズで日本初の国産FSC認証針葉樹合板を採用
大手ホームセンターのカインズでは、カインズ朝霞店で、中国地方の国産FSC認証ヒノキと杉を使い、(株)日新が製造した針葉樹合板の導入した。国産FSC認証材を使った針葉樹合板のホームセンターへの導入は日本初で、今後は他の店舗でも展開される予定。また、カインズでは国産FSC認証針葉樹合板の他に、輸入材を使用したFSC認証ラジアタパイン集成材も同時に取り扱いを始め、店頭ではFSC認証製品を緑色の棚に陳列し、消費者が一目で見つけられるよう工夫している。ここ数年、FSC認証の紙製品や紙パッケージを使用した製品は増えており、一般消費者が小売店でFSCラベルを目印に選んで購入できる状況になりつつあるが、特に国産材を使用した木材製品では、消費者が簡単に入手できるFSC認証製品が限られていることが課題となっていた。今回の採用で消費者が国産FSC認証木材を簡単に入手できる状況になったことは、持続可能な消費活動やFSC認証を普及する上で大きな前進といえる。
デニーズで導入された「FSC認証紙ストロー」デニーズ、シャネル、きじまなどで山梨県産FSC認証材の紙ストローを脱プラ対応として採用
大手飲食店のデニーズでは、2020年8月20日から山梨県甲府市内の店舗で、山梨県産FSC認証材を使用。やまなし森の紙推進協議会が製造するFSC認証紙ストローの導入を開始した。
デニーズでは2018年から、ドリンクバーのプラスチック製ストローを撤去し、要望のある客へは生分解性プラスチック使用のストロー(PLAストロー)を提供していたが、国産FSC認証紙ストローの導入は日本初の事例となる。国産FSC認証ストローにはカーボン・オフセットの仕組みで山梨県が創出したオフセット・クレジットが活用されており、PLAストローに代えて使うことで、脱プラスチック対策に加え、森林保護、CO2削減など幅広い環境負荷低減にもつながる。
さらに、FSC認証紙ストローは、特定非営利活動法人マイプラ対策室を通じ、山梨県の障がい者就労支援事業窓口「ジョブクリエーター」で最終加工。FSC認証紙ストローを使用することで山梨県の障がい者就労支援にもつながっている。
デニーズの他、ラグジュアリーブランドのシャネルの国内店舗でも山梨県産FSC認証紙ストローを導入。オフィスで使うコピー用紙は全てやまなし森の紙推進協議会で製造する山梨県産FSC認証材を使用したコピー用紙が使われている。また、神奈川県で和食チェーンを展開する(株)きじまでは、山梨県産FSC認証紙ストローや(株)シェア・ハピネスが製造する山梨県産杉箸を導入。山梨県産FSC材の活用の場が多方面に広がっている。
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