日本酒製造に密接な微生物を研究「土佐酒造研究所」新設 土佐酒造2021年4月2日
土佐酒造(高知県土佐郡)は4月1日、日本酒製造に密接な関わりのある微生物を研究対象とし、自然の力を最大限に引き出した持続可能な製造と新たな可能性を探るため、土佐酒造研究所を開設した。日本酒製造におけるイノベーションと日本酒文化の発展のため、微生物に関する様々な研究テーマに取り組む。
土佐嶺北地方の棚田
日本を象徴する伝統文化である日本酒製造は、長い歴史の中で、人の経験と勘に基づき、時には偶然の産物によって進化しながら現在まで受け継がれてきた。各種技術革新に伴い、醸造方法や酒米づくりで生産効率化やコスト削減など経済性を追求する時代もあったが、同研究所では、科学的なアプローチを使いながら、手間と時間を惜しむことなく自然の力を最大限に引き出す日本酒製造の実現をめざす。
研究対象となるのは、製造工程における麹菌、酵母、乳酸菌の他、酒米の栽培土壌に存在する微生物など。製薬メーカーでの研究実績のある主任研究員と大学で微生物を研究していた研究員の2人体制からスタートする。研究所施設は、土佐酒造本社の既存施設を活用し、今後外部機関と協働するなど、多角的に研究を展開していく予定。
土佐酒造は、明治10(1877)年に、四国山地の峰々に囲まれた高知県嶺北地域の土佐町で創業。特有の良質の軟水と、緑豊かな山の斜面に広がる棚田で実った酒米を使い、140年以上に渡って酒造りをしている。近年は、フランス料理などの西洋料理やチョコレートなどのデザートにも供される日本酒づくりにも力を入れ、フランスで開催された日本酒コンクール(品評会)の「Kura Master 2020」では、純米大吟醸酒部門で「桂月 Sake Nature 2019」が金賞を受賞するなど高く評価されている。
日本酒製造の様子
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