循環型屋上ファーム「AGRIKO FARM」世田谷・桜新町で開園 AGRIKO2022年4月27日
株式会社AGRIKOは、東京・世田谷にあるカフェ「OGAWA COFFEE LABORATORY 桜新町」の屋上に、水耕栽培と養殖のシステムを合わせ持ち、環境にやさしい農業として注目の「アクアポニックス栽培」を採用した屋上ファーム「AGRIKO FARM 桜新町」を開園する。
屋上ファーム「AGRIKO FARM 桜新町」
アクアポニックスは魚と野菜のどちらも同時に育てられる施設。魚の食べたエサの残りや排泄物は、バクテリアが分解すると植物の栄養になり、植物が栄養を吸収することで水が浄化されキレイな水が水槽に戻るが、魚が多すぎると水が汚れてしまうため、季節や環境の変化などバランスを見ながら育てることがポイントとなる。魚、バクテリア、野菜、それぞれが元気に過ごせる共生環境を作り出す、小さな地球のようなシステムと言える。
同社は、リーフレタス、サラダ小松菜、水菜などの葉物野菜の栽培と、生命力が強く味わいが 「鯛」に似ていることで注目されるイズミダイの養殖を同時に行う。野菜は、農薬・化学肥料などは不使用で栽培。魚は、抗生物質などを使わず自然環境に少し手を加える形で育て、循環に必要な栽培設備には、竹害に悩む地域から竹を譲り受けて活用している。
「AGRIKO FARM 桜新町」は、屋上という開放的な空間と、都会の真ん中にありながらアクアポニックスから流れ落ちる水音が心地よい空間で、農福連携に同社独自の取り組みを合わせるとSDGsの17項目すべてに親和性がある。栽培した野菜は、ファームの1階にある「OGAWA COFFEE LABORATORY 桜新町」で4月下旬からランチコースの一部として提供。朝収穫しての瑞々しくて柔らかい野菜がそのままテーブルに並ぶ " FARM to TABLE"を世田谷で体験できる。
AGRIKO代表の小林氏
同社の代表を務める小林涼子氏は、女優業の傍ら、2014年から新潟県の父の友人の田んぼでリフレッシュも兼ねて稲作の手伝いを始めたことをきっかけに、米作りを始めた。家族が体調を崩して農業を手伝えなくなった経験から、「もっとバリアフリーな農業はないのか」と考えるようになりAGRIKOを設立。農林水産省「農福連携技術支援者」を取得し、AGRIKO FARMの開園した。
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