竹の間伐を体験 幅広い世代の自然体験と環境保全学習の場を視察 パルシステム2025年11月10日
パルシステム連合会は11月1日、農業・里山体験や地域と連携した企画を展開する「いなぎめぐみの里山」(東京都稲城市)で、視察と間伐体験を実施。地域住民やボランティアと協力して保全活動が行われる現場を確認し、里山の今後の活用や地域との連携を考えた。
レクチャーを受けながら間伐
「いなぎめぐみの里山」は、2004年にパルシステム東京が開設した自然体験ができる区画。タケノコ掘りや農業体験、竹の間伐や昆虫観察会など、年間40以上の企画に2000人を超える利用者が訪れ交流しており、パルシステム東京では職員研修などでも活用している。
今回の研修会は、自然共生社会の実現を目指し、里山の活用方法を検討するため開かれた。「パルシステム協力会」からメーカー関係者、「パルシステム環境委員会」で活動する利用者、役職員など20人が参加。講師に、里山の管理や保全、イベントの企画運営を担う株式会社nuucoto(東京都稲城市)、認定NPO法人JUON NETWORK(東京都杉並区)のスタッフを迎え、交流を深めた。また、里山を散策しながら整備活動や周辺環境の移り変わりについて説明を受けた後、グループに分かれて竹の間伐を体験した。
間伐を行う場所を見学
急斜面に高く伸びる区画内の竹は、整備のため間伐する必要がある。約1時間という限られた時間で、苦戦しながら1本の太い竹を伐採するグループもあれば、細い竹を3本伐採するグループもあった。参加者からは「切断したあとに倒れる方向を予測するのが難しい」「枝先で絡まって竹を引き抜くのに苦労した」「急斜面の作業で足腰に負荷がかかるのを実感した」と感想が聞かれた。
「いなぎめぐみの里山」は、2018年3月に土地のうち約21haの山林が稲城市の「自然環境保全地域」に指定。nuucotoが担う保全管理は、パルシステム東京の職員の利用者も協力するなど連携を深めている。
パルシステムグループは2023年、環境・エネルギー政策を策定し、「脱炭素社会」「循環型社会」「自然共生社会」の実現を目指している。4月には、地球温暖化の防止と生物多様性の保全に向けて「パルシステム ネイチャーポジティブ宣言」を発表。自然の恵みを将来にわたり受け取れるよう、環境への配慮を大切にする多様な活動を利用者とともに実践する。
2025年度は「Thanks Earth!~地球のために今できるアクション」をキャッチフレーズに、各組織で清掃活動や食品ロス削減の呼びかけなどを展開している。
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