-196℃で生存するヒル発見 生物研2014年2月12日
細胞や臓器の冷凍保存へ応用も
マイナス196℃の液体窒素のもとでも死なないヒル(環形動物)が発見された。細胞や臓器の冷凍保存の医学分野への応用が期待できる。東京海洋大、農業生物資源研究所(生物研)が発見し、このほど発表した。
一般の生物は0℃以下になると生命活動の維持が難しくなり、体内の水分が凍結することで、ほとんどすべての生物は死亡する。生物研と東京海洋大学の研究チームは、爬虫類のカメ類に特異的に寄生するヒル類の一種であるヌマエビビルが高い耐凍性をもつことを発見した。
特別な処置をしないで、液体窒素(マイナス196℃)への浸透や、マイナス90℃の温度のもとで保管(最大32カ月)しても生存することが確認できた。
さらに凍結(マイナス100℃)と解凍を反復しても、高い耐凍性を持つことも分かった(最大12回)。これらの実験では、ヒルの体内の水分は凍結しているものと考えられ、同じ条件で実験した同属近縁種の5種のヒルは、すべて死亡した。
東京海洋大学は、医学分野のへの応用だけでなく、凍結や解凍が生物の生命活動にどのような影響を与えるかを知る手掛かりとなり、生理学や極限環境生物学、宇宙生物学への応用も期待できるとみている。
(関連記事)
・多収イネ、光合成能力に貢献する遺伝子を特定(2013.08.29)
・超低温保存の精巣から子豚誕生 生物研など(2013.08.21)
・世界初、干ばつに強いイネ遺伝子発見 生物研(2013.08.08)
・小麦と米の豊凶3か月前に予測 農環研など(2013.07.22)
・「コシヒカリ」で出穂早める遺伝子特定 生物研(2013.07.03)
重要な記事
最新の記事
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】なぜ多様な農業経営体が大切なのか2024年3月28日
-
全国の総合JA535から507に 4月1日から 全中2024年3月28日
-
消える故郷-終りに、そしてはじめに-【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第284回2024年3月28日
-
岩手銀行、NTT東日本、JDSCが「岩手県の『食とエネルギーの総合産地化』プロジェクト」を共同宣言2024年3月28日
-
「日曹コテツフロアブル」登録変更 日本曹達2024年3月28日
-
適用拡大情報 殺虫剤「プレバソンフロアブル5」 FMC2024年3月28日
-
飼料用米を食料安保の要に 飼料用米振興協会が政策提言2024年3月28日
-
肥料袋の原料の一部をリサイクル樹脂へ置換え 片倉コープアグリ2024年3月28日
-
【人事異動】農林中央金庫(4月1日付)2024年3月28日
-
純烈が熱唱 新CM「おいしい雪印メグミルク牛乳 ゴクうまボトル」公開2024年3月28日
-
むすびえ「ウェルビーイングアワード 2024」活動・アクション部門グランプリを受賞2024年3月28日
-
「物流の2024年問題」全国の青果センターの中継拠点化で「共同輸配送」促進 ファーマインド2024年3月28日
-
ポストハーベスト事業 米国子会社を譲渡 住友化学2024年3月28日
-
農業の「経営技術」を習得 無料オンライン勉強会を隔月で開催 ココカラ2024年3月28日
-
森林由来クレジット販売プラットフォーム立上げ第一号案件を売買全森連×農林中金2024年3月28日
-
新規需要米に適した水稲新品種「あきいいな」育成 耐病性が優れ安定生産が可能に 農研機構2024年3月28日
-
食品ロス削減に貢献 コープ商品6品を3月から順次拡充 日本生協連2024年3月28日
-
最適な雑草防除をサポート「my防除」一般向け提供開始 バイエルクロップサイエンス2024年3月28日
-
国産和牛が当たる 「春の農協シリーズキャンペーン2024」4月1日から実施2024年3月28日
-
れんこん腐敗病の課題解決へ JA大津松茂と圃場検証を実施 AGRI SMILE2024年3月28日