「次世代炭焼き」技術確立 新たな木質ペレット2014年12月11日
「次世代の炭焼き」技術が生まれそうだ。森林総合研究所(森林総研)は発熱量や耐水性に優れた木質ペレットを連続的に製造する技術を開発し、このほど実証プラントを国内で初めて竣工した。トレファクションと呼ばれる処理法で、通常の木質ペレットより2?3割程度発熱量が向上する。
木質ペレットに代表される木質バイオマス固形燃料は、圧縮成型するので、取扱いやすい半面発熱量が化石燃料より低く、また水に浸すと崩れやすいという欠点がある。しかし、原料の木材チップを300℃以下で半炭化処理(トレファクション)することで、発熱量を2?3割向上させるとともに、耐水性を高めることができる。
プラントは神奈川県伊勢原市鈴川にある三洋機械工業(株)内に建設。連続製造試験を重ね、低コストで安定的に生産する技術を確立し、地域に眠る木質バイオマス資源を地域で活用する「次世代炭焼き」技術の確立をめざす。
この技術についての問い合わせは森林総研(TEL:0290-829-8134)まで。
(写真)
従来のペレット(左)と、トレファクション処理を施した木質ペレット(森林総研発表資料より)
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