NYで世界最大の植物工場建設へ 約55億円を資金調達 Oishii Farm2021年3月15日
⽶国を拠点として活動するOishii Farmは、2019年から2020年にかけ、スパークスを運営者とする未来創⽣2号ファンド(トヨタ⾃動⾞及び三井住友銀⾏出資)から大型シリーズAラウンドで約55億円の資金を調達。ニューヨークで、世界最大のいちごの植物工場の建設と完全持続可能型農業をめざす“Farm of the Future”の開発を始めた。
マンハッタンのミシュランレストランが認めた「Omakase Berry」
Oishii Farmは日本人CEOの古賀大貴氏が経営するニューヨーク発の植物工場スタートアップ。これまで戦略上の理由でステルスモードで研究開発を進めてきたが、量産化技術が確立した今回のタイミングで資金を調達し、世界中に最高品質の果実・野菜を届ける準備が整った。日本の伝統技術である施設園芸を活かした植物工場で、世界中に日本品質の農作物を届けると同時に、日本発の技術で新たな世界産業の創出に挑戦する。
今回、既存投資家としてはSony Innovation Fund、PKSHA、⽶Social Starts、個⼈投資家の川⽥尚吾⽒や福武英明⽒をはじめとした日米のエンジェル投資家が含まれる。2021年4月末を目処に総額65億円の調達を完了予定。同社は今回の調達資金で、世界最大のいちごの植物工場の建設を完了すると同時に世界進出を進めるとともに、自動化とCO2排出ゼロをめざした次世代工場"Farm of the Future"の開発に取り組む。
Oishii Farmの現在の主力作物はいちご。これまでレタス以外の受粉が必要な作物は植物工場での栽培が難しいとされてきたが、日本の農業技術をベースに開発された独自の栽培方法と受粉技術により、高品質いちごの安定量産化に成功した。
自社開発で気温・湿度・二酸化炭素・風・日長・光の波長・培地・灌水等を完全制御する自動気象管理システムにより、通常の農業試験場における数百年分の実験を一年で実験することが可能となり、圧倒的なスピードで研究開発を継続。今回の調達により、ここに工業化・自動化の技術を融合することで自動化を促進すると同時に、エコ化を実現し、ニューヨーク以外の都市・国へも順次展開していく。
収穫したいちごの中でも最高品質のものを詰め合わせた「Omakase Berry」は、マンハッタン中のミシュランレストランから注文が殺到したという。現在は収量が限られているため主にD2C販売だが、今後はニューヨークに世界最大のいちごの植物工場をつくり、増産分はマンハッタンの高級スーパーへの順次展開を予定している。
日本の栽培技術による植物工場で世界へ進出
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