【注意報】ダイズの吸実性カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 山口県2023年9月1日
山口県病害虫防除所は、ダイズの吸実性カメムシ類(イチモンジカメムシ、アオクサカメムシ、ホソヘリカメムシ等)が県内全域で多発のおそれがあるとして、8月31日に令和5年度病害虫発生予察注意報第3号を発令した。
左から、イチモンジカメムシ(成虫)(左上)カメムシ類による被害粒(左下)、
アオクサカメムシの成虫(中上)と幼虫(中下)、
ホソヘリカメムシの成虫(右上)と幼虫(右下)(写真提供:山口県県病害虫防除所)
山口県病害虫防除所によると、8月下旬の巡回調査におけるダイズの吸実性カメムシ類の発生は、発生ほ場率71.4%(平年37.5%)、1㎡あたり払い落し虫数0.5頭(平年0.2頭)で平年に比べ多かった。主要種は、ホソヘリカメムシ。
県内3か所の予察灯における7月26日~8月25日のダイズの吸実性カメムシ類の誘殺数は133頭(平年54頭)で、平年に比べやや多かった。
福岡管区気象台が、8月24日に発表した1か月予報では、気温は高いため、今後、同虫による被害増加が懸念される。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
◎防除方法
(1)莢伸長期(開花期後30日頃)と子実肥大期(開花期後45日頃)の防除を徹底する。
(2)薬剤散布後にもカメムシ類の発生が認められる場合は、追加防除(開花期後60日頃)を実施。ただし、開花期は各ほ場の品種や生育状況によって異なるため注意する。
(3)防除薬剤は、山口県農作物病害虫・雑草防除指導基準による。
◎防除上注意すべき事項
(1)防除の際は、ダイズの莢に薬剤が十分かかるよう散布する。
(2)薬剤抵抗性を発達させないためIRACコードを考慮し、同一系統薬剤の連用は避ける。
(3)カメムシ類は広範囲に移動するので、広域で一斉防除すると効果が高い。
(4)薬剤散布の際は、農薬使用基準を遵守し、周辺作物への飛散を防止するとともにミツバチ等に危害を及ぼすことがないよう十分注意する
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